Remain in Light
彼らのアルバムの第2作からブライアン・イーノがプロデュースを始め、第3作の1曲目でこの4作目の試験的作品「イ・ジンブラ」(何とクリムゾンのロバート・フリップが参加している!イーノとの交流の結果だろう)を演奏し、この作品で、全面的にアフロリズムを取り入れた傑作となって、大ブレークしたのが1980年10月発売だった。当時25才だった私は、高価な日本盤LPよりも輸入盤を購入しており、これもUS盤のファーストプレスを当時開店したての渋谷タワーレコーズで購入し、聴きまくった。つい最近のように感じていたが、もう4半世紀経っていたとは!
そして、このセットは、最新リマスター(LPと同じ「STERING SOUND」)された充分音が良いCDに加え、5.1チャンネルサラウンドのDVDが付いている、というよりもこのDVDが実はメインなのだ!
リマスターCDは、オリジナルのミキシングに忠実であるが、DVDは、チャンネル数が多いという利点(モノラルとステレオの違いのように)を発揮し、ミキシングを変え、今まで他の楽器音に埋もれていた音がはっきりと聞こえてくるのだ、しかも分離良好で、同じ作品というよりも最新盤と言っても良いサウンドに仰天する。80年代に競って16bitデジタル録音に向かい始めた時、アナログ録音であった事に感謝するという、皮肉な結果が、これを聴いて実感する。このDVDは、24bitサンプリング周波数96khz(80年代デジタル録音は、44.1khz)により、当時のCDスペックを大きく超えている。
映像としては、当時のドイツテレビ局収録のライブ2曲で、エイドリアン・ブリューは、既に「エレファントギター」を披露している。きっと、この2曲以上に録画されていると思うのでいずれ、完全版が発売されるのが楽しみである。フォトギャラリーには、キャプションが無いので、画像を良く見ないと何かは解らないが、最初の1枚は日本公演でのデヴィッド・バーンのIDカードなのは、嬉しい(日本に愛着があるという事)。後は、PV用の絵コンテ(ここにもJapanという文字を見つける事ができる)や、歌詞を完成させる途中の推敲しているカード(赤字で見え消ししている)など、画像を良く見ると、何なのか解るという趣向。
しかし、なんと言っても、この音の素晴らしさは、最新録音と言っても充分な鮮度は、内容の素晴らしさとともに、若いポップス、ロックファンに是非聴いて欲しい。このDVDを聴きながらそれを是非伝えたくて、レビューを書かねば!という義務感にかられたのです。是非貴方も体験して下さい。また、素敵な作品であることを再認識して、幸せです。
Storytelling Giant [VHS] [Import]
トーキングヘッズの曲にあわせてメンバー達が登場するのだが、そのセットのつくりなんかが妙に安っぽく、しかしその分、「これがやりたいんだ」ということがダイレクトに伝わってくる。曲と曲の合間には、無関係な「一般人のトーク」が入るのですが、そういう構成であること自体がアートっぽくてよい。なお、CD3枚とDVD1枚がセットになったトーキングヘッズのベスト版が出ているが、そのDVDは、本作がベースになっていて、そこに新たに3曲が追加されていて、なかなか見ごたえのあるものとなっている。バリバリのヘッズファンはそちらを見るべし。
Stop Making Sense [Blu-ray] [Import]
このライブを見ずして、他のライブは見れません。音楽に付いては、好き嫌いがあるかと思うのですが、ライブの演出は、感動する覚えます。1曲毎にセットができ上がって行く様子は必見です。また、日本の歌舞伎をヒントにした黒子などの扱いも素敵です。まだの方はぜひ、ご覧になって下さい。
Talking Head [VHS]
この映画の存在を知ったのはパトレイバーの劇場版2作目の映画館だった。そこでこの映画の設定資料集を売っていたので、思わず買ったのだが、当時まだ中学生だった私にとって分からなかった。時は過ぎて、社会人になり、レンタルビデオ屋で発見。始めてみるその世界は、ただ、流されるだけ。ビックリした。他の作品では知っていたが、改めて「こういうのもアリなんだな」と。映画の中で映像論を語り、話は収拾が付かなそうになる。しかし、それはトラップであり、上乗せだったのである。んで、今に至るまでこの映画をもう一度見ようと、あちらこちらで探しているけど、見つからない。もう一回見直したいのだが・・・。