乳房超音波診断ガイドライン 2版
30cm×21cm×1cm の少し大きめの本です。
職場で買ってもらったのですが、気に入って自分用にも購入を決めました。
ガイドラインという名前なので、質素で堅苦しい本かと思ってましたが、普通に乳房超音波検査をする上で役立ちそうな本です。エコー画像もきれい。
桜の森の満開の下
前作と比べるとちょっとインパクトが薄い気もするが、噛めば噛むほど味が出る名盤。
「爆弾行進曲」は間奏部分、細かく刻みまくるギター・ベース・ドラムによって表現された軍隊の行進曲みたいな旋律が面白い。前曲の勢いそのままで走り出す「遺言状放送」はセリフが面白い。最初3曲のノリが似すぎているのはちょっとつまらない気がするが。「憂鬱時代」は間奏のしぶくわびしげなアコギのソロと最後の熱狂的なギターソロがたまりません!「夜叉ヶ池」は特に名作。前半はフォーク調、さみしげで貧しげ子守唄・わらべ歌のようなイメージで日本的な情緒にあふれた心にしみるメロディー。途中からスピードアップして疾走感のある激しい展開に。その曲展開が移り変わっていく過程の昇りつめていく感じが実に素晴らしく、興奮します。「盗人讃歌」はいかにも人間椅子らしい曲展開と詩、民謡調の歌回しも映える名曲。壮大、大自然の神秘的な力が湧き出てくるようなイメージ。「うーうーうー」という美しく穏やかな歌声がしみる。間奏での激しい熱狂、曲の終わり方もカッコイイ。「甲状腺上のマリア」は穏やかでのんびりした、春の日だまりに包まれているような雰囲気だが、歌詞が非常に謎めいていて不気味。過剰な愛、あの人と1つになりたいという思いが行き過ぎて、自分の体を料理にして愛する人にこっそりと食べさせる…といった内容だろうか。優しく癒し系な歌声が逆に気味悪く怖い。「太陽黒点」は怪しい新興宗教みたいな詩が面白い。最後のサビで尻上がりに盛り上がっていき、やたら大げさな演奏でしめくくる…アルバムのフィナーレにふさわしい壮大な展開が素晴らしい。
輝く日を仰ぐとき - ベー・チェチョル
10月から東京を皮切りにして始まったベー・チェチョルさんのリサイタルを、北九州市で聴いてきました。手術前の歌声をCDで聴いていたので、今回のリサイタルでは、その時の声量の4割ぐらいでした。しかし、このCDに収められている歌声のように、一度は失った歌声を奇跡的に再び与えられてことへの深い感謝を込めて歌われているその歌声は、かつての声量はなくとも、聴く者に深い感動を伴って心の中に沁みわたってくることでしょう。かつての力強さは奪われたけれども、生かされていることへの喜びにあふれる歌声が素朴に響いてきます。
かつてヨーロッパでテノール歌手として認められてこれから活躍が期待されていた矢先に、甲状腺ガンの手術で声帯と横隔膜の神経を損傷して声が出なくなってしまってしまいました。その時の絶望感と苦悩とは、どれほどのものだったでしょう。
その深い絶望の淵に立たされたけれども、音楽プロデューサーの輪嶋東太郎さんらの支援者によって、声帯機能回復手術を京都大学の一色信彦名誉教授を通して受け、それから3年間韓国で学生たちに声楽を教えつつリハビリを積み重ねてきて、このCDの制作と、リサイタルの開催に至っています。
新垣勉さんのCDも素晴らしいのですが、こちらは本格的なテノール歌手によるプロの演奏を楽しめる歌声になっています。