壬生義士伝(3) (KCデラックス)
新撰組ファンの私はこの手の本が好きで、本屋さんで見かけて買い始めました。が、3巻目あたりになると本屋さんで平積みされなかったか、見つけられませんでした。(こちらも特に発売日などを調べてはいませんので)Amazonにてさがしたら、すぐ見つかりました。この手の情報はやはりAmazonですね。
壬生義士伝(2) (KCデラックス)
やはり浅田次郎作品の劇画判はながやす巧先生に限る!
と実感しました。浅田作品はほとんど読んでいるのですが、
映画化、ドラマ化されているものも多く、
それらにはいつもがっかりさせられています。
どれもこれも原作の良さが出ておらず、時間的な
制限があるのは分かりますが、原作を読んだ時の
感動は微塵も感じられません。
しかしながやす先生の作品は原作以上に感動させてくれます。
鉄道員もながやす巧先生のものは素晴らしかったのですが、
この壬生義士伝はさらに素晴らしく、原作に対し忠実に
表現されており、まさに原作を読んだ時のイメージその物が
絵としていきいきと表現されています。
この調子でいくと10巻以上になると思いますが、
3巻以降はいつ出るのでしょうか?
いつまでも待つつもりでいますが、もうご高齢なので
きついのかも知れませんが、ながやす先生のライフワーク
として最後まで書き続けて欲しいと切に願います。
壬生義士伝(1) (KCデラックス)
元々の掲載誌だったコミックチャージは休刊になってしまいましたが、
今年に入って別冊少年マガジンに移籍したことで新たな発表の場が確定。
それに伴って講談社から新しく出し直された単行本が本商品です。
連載の方は順調に進めば[証言其の一]の再掲載に引き続き新章に突入するものと思われ、
ながやす巧版「壬生義士伝」の継続に光明が見えてきたのは喜ばしい限りです。
作品内容については他の方も書いている通り、お勧めの一言なので、
ここでは昔出た角川コミックス版と今回の講談社版の両方買った自分が、
両者の違いを書いておきます。
元の原稿は第1話の冒頭8ページカラーに続き4ページが二色で描かれているわけですが
講談社版コミックスではカラー8ページの後すぐ白黒での収録になってます。
この点、角川版では二色ページの所まできっちり色付きで収録していました。
二色ページが単行本化の際に白黒で収録されるのは珍しくありませんが
角川版がカラーで表現していただけに、惜しいところです。
こだわらない人であれば問題ないかと。
本文ですが、講談社版になって歴史的用語に注釈が付くようになりました。
注釈は基本的にコマ外の余白に入れているものが多いのですが、一部絵に重ねてる個所もあります。
あと、小さなことですが台詞の中の漢字には全てふりがなが付きました。
角川版は、現代では使わない単語や方言の台詞等にふりがなを付けるに留めています。
そしてこれが講談社版の一番のメリットだと思いますが、巻末に扉絵集が付き
連載時に使われた扉絵から4枚がピックアップされて掲載されてます。
個人的には全て掲載してほしかったぐらいですが、追加要素がある事実は大きいと思います。
角川版と講談社版で表紙の絵が違うので、コレクター的には両方持っておきたい所ですが
どちらかと言うと講談社版は、読む人に対する敷居を下げることをより意識しているようにも思え、
人に薦める場合にはこちらの方が適してるのではないでしょうか。
そして二色ページも色付きで見たい人、絵の上に注釈が被るのが嫌な人、ふりがなが多いとうるさく感じる人には
角川版が読みやすいのではと思います。