砦なき者 [DVD]
この作品はきっとDVD化されるはず!と
ずっと待っていた甲斐があった。
TV放映の後、何ヶ月も体のどこかに棲みついていた感じで・・
誰にでも、どんな分野で働いていても守りたい「砦」がある。
他人の「砦」に入りたい人、入って来られては困る人。
その「砦」はある人にとっては、地位だったり名誉だったり。
うまい汁を吸う人、吸える人、吸えない人。
要領よく生きられる人、生きられない人。
ずるい人、だます人。
更にその上を行き「自分だけは正しい」と平気で生きる人。
自分の中の誇りを守ろうとする人、それを踏みにじろうとする人。
鶴橋監督がTV局、メディア関係者の人間である自分の「砦」を
超えて作ろうとした物。
それが、ドラマではあるが作り物では無い程の緊迫感を呼ぶ結果に。
妻夫木聡という今、もっとも熱い俳優を知ったのもこの作品で、
今をときめく彼が「悪役」というのも注目である。
オレンジデイズやジョゼと虎と魚たちに見る、
恋愛物の中のエロティックではない 悲しいエロティシズムが
全編を通して感じられるので、妻夫木ファンの方は必見であろう。
DVD化されるのを待っていたもう理由の一つは、
本編もさる事ながら、DVDに多く見られる
特典映像にも期待があったから。
作り手や役者さんが、この作品をどういう思いで作ったかを知る事が
出来るかもしれない・・と、この部分も楽しみであった。
本編も本当にいいが、この「特典映像」があるお陰で、
また本編に戻らせてしまうのである。
原作の野沢尚さんは、本当に人の中にある細かい心理を書かせたら、
他には居ないだろうと思うほどの物書きだったので、
お亡くなりになり、残念で仕方ない・・・
野沢さんを思いながら、この作品を見るとまた別の「砦」を感じる。
砦なき者
テレビの世界、報道の裏側を描いた『破線のマリス』の事件から3カ月後という設定で、
同じく首都テレビの看板ニュース番組「ナイン・トゥ・テン」の制作現場が舞台になっています。
「ナイン・トゥ・テン」が報じた女子高生の売春についての特集が元で、
一人の女子高生が自殺に追いこまれた。
バッシングを受け番組を降板したキャスターの長坂は、自殺した女子高生の彼氏と名乗り、
世間の同情からカリスマ的な人気を集め始めた八尋樹一郎という人物に疑惑を持ち、
「ナイン・トゥ・テン」のスタッフ・赤松と共に、八尋の身辺を探り始める。
若者を煽動し、メディアを席巻する八尋の目的と、隠された過去とは。
といったストーリーなのですが、伝わってくる緊迫感がすごい。
ただ、八尋樹一郎はメディアから生まれた若者のカリスマという設定なのですが、
そこに至るまでの描かれ方が薄い気がするのと、
彼のメール1つの命令で、殺人まで犯すような狂信者が出てくる背景もあまり詳しく書かれてないので、
なんかリアリティに欠けるかなという印象。
野沢さんが亡くなる2年ほど前の作品なのですが、縊死のシーンが頻繁に出てくるのが痛々しい。
邪推だと思いつつも、過剰に悲哀を感じてしまいます。
STREET JAM [DVD]
今、大活躍中の彼の過去がかいまみれる。
カレの可愛さが100%出ていて、しぐさ、話し方など、
若干、幼さが出ているものの、なかなか見れない表情なども
見れてしまうので、見た人がそれぞれ、自分の好きな場面が
見つかるような可愛い妻夫木くんが沢山詰まったDVDです☆
SABU~さぶ~ [DVD]
この作品はもともと名古屋テレビの開局40周年記念として製作され、その反響の大きさから映画化されたものです。無実の罪をきせられ復讐心から頑なに心を閉ざしてしまう英二役の藤原竜也さんと、幼なじみのさぶ役の妻夫木聡さんの個性がとても対照的で、またとても二人が役にはまっていて良かったです。それと、おのぶ役の田畑智子さんの目がとても色っぽかったのと、冒頭の雨のシーンの音楽が印象に残ったのを覚えています。
砦なき者 (講談社文庫)
サスペンスとしてはどうなってしまうのか?
と,最後まで楽しめた。
しかしTV局の報道姿勢を扱い,リアリティさを出すのなら,若者たちの行動は
滑稽で「はぁ」と溜め息が出てしまう。カリスマ青年の過去もありきたりの
話。