政治家の殺し方
建設業の利権、労働組合の利権、市議会議員たちの利権等々、多分あるだろうなと思っていた構造が明確な言葉でビシビシと伝わってくる。市長を任期前に辞める理由もよくわかった。中田氏の政治にかける思いも熱い。投票権のある大人には是非読んでほしい本だ。悪意のレビューを書いている人は横浜市の利権に絡んでいるとしか思えない。
受動喫煙防止条例―日本初、神奈川発の挑戦
たばこの煙には多数の有害物質が含まれており、受動喫煙を強いることは単なる迷惑ではなく、傷害行為である。
しかし、たばこ事業法で保護された国策企業「JT」の広告マネーに支配されたマスコミはこの事実を報道することはなく、むしろ「愛煙家にとっては厳しい時代」という修飾語をつけ、禁煙環境の広がりに否定的に報じることも多い。また、2008年末に氾濫した「たばこ税増税反対」のバナー広告にも見られるとおり、JTの影響はネットの世界にも及んでいる。このような状況において、たばこの害、特に受動喫煙の害について知っている人は少数派である。従って受動喫煙対策に望むためには多くの壁が立ちはだかるであろうことは想像に難くない。
この本には松沢知事が単なる目立ちたがりのパフォーマンスとしてこの条例に取り組んだのではなく、喫煙の害に関する深い深い見識を基に、様々な困難を乗り越え、たぐいまれなる行動力と情熱で成立にこぎつけたことが分かる(若干の自慢話は含まれているが、、)。
受動喫煙の害に無知な全ての他の政治家に読んで欲しい。
実践 ザ・ローカル・マニフェスト
県知事でありながら、他県におよぶ首都圏構想を掲げ、「国を変えるのは地方から」というスローガンを実践しているところがスゴイ。多選禁止条例も策定したし、注目の政治家だと思います。わが県にもこんな政治家が欲しいところです。
惜しむらくはマニフェストを実践していくなかで、行政職員との折衝・衝突など難しいことがあったことと思うが、その詳しいデティールが書き込まれていないことが残念。
そこが知りたかったので入門書の域をでないかも