終戦60年特別ドラマ 二十四の瞳 [DVD]
戦前の小学校1年生から、戦後大人になるまでの「人間」が描かれていて、とても考えさせられました。小さな子供たちがそれぞれの家の事情で、それぞれの深い悩みをもちながら成長していくこと。戦争に翻弄されながら死んでいくこと。それを見守り、その一方で自分も苦しみ続ける「おなご先生」。
子供たちのかわいさが切なくて涙が出ました。また、「ことやん」を演じた蒼井優さんの演技がすばらしかったため、彼女が亡くなるシーンは本当に涙があふれました。
ただ、先生と子供たちの本当に深いつながりがもう少し見たかったかなという感じです。
でも、戦争を知らない世代である私でも、戦争について深く考えるきっかけとなったすばらしい作品です。
母のない子と子のない母と (小学館文庫―新撰クラシックス)
作中の名文句「十七、八が二度候かよ、枯れ木に花が、咲き候かよ」と史郎のおじいさんも、お父さんも、こう言って船乗りになったそうだ。小豆島生まれの小母さんに「若い時は二度とないんだから、せいいっぱいよく生きることさ」と言われて、一郎は勇気づけられる。他人の子どもを大切にするおとら小母さんは、夫と息子、二人とも戦争で亡くして、小豆島に帰ってきて、母親のない子どもたちをわが子のように温かく育てる。壺井作品は常にヒューマンである(雅)
二十四の瞳 デジタルリマスター2007 [DVD]
もともと父が高峰秀子が好きだということもあり、父の為に買いました。しかし父はDVDプレーヤーを操作する事ができず、私が操作し、父(79歳)母(78歳)私(51歳)親子3人で観ました。その挙句親子3人で号泣でした。子供たちそして先生の純粋な心、屈託のない笑顔、しかしそれを押しつぶす貧困、そして戦争、映画の中の大石先生もそうですが、私たちにに出来るのは、ひたすら泣くことしかできませんでした。特に印象に残っているのは小学6年生で住込みで働きに出され、そこに就学旅行で同級生達が来る、その子はひたすら隠れているが、同級生達が船で去って行くのを泣きながら追いかけて行く、その姿はなんともやりきれず胸が押しつぶされそうでした。両親達も同じような苦労をしているらしく、その苦労を知らない人以上に感動していました。今映画は、人気の俳優が出ていたり、多くの資金を使い、ものすごい映像を作っている物がよく観られているようですが、たまには、心が洗われ今の幸せが感謝できるようなこのような名作を御覧になられたらいかがでしょうか。
二十四の瞳 (角川文庫)
「なんだこれは。ここで描かれている日本は、
本当にほんの数十年前の現実か。
オレのおじいちゃんおばあちゃん達が生きた時代なのか」
そう考えると妙にリアルで、心に響きました。
登場人物たちの純朴さが、さらに物語を悲しくしていました。
教室で無邪気にはしゃいでいた少年少女にとって
唯一無二の未来が当時の国際情勢の現実によって決められる。
受け入れる筋合いのない“運命”を無理矢理受け入れさせられ、
そんな中でも必死に生きる彼らの様子。
「こんなにも簡単に人々の暮らしは壊されてしまうものなのか」
と思うととても怖くなりました。国が暴走するって本当に怖いですね。
“何でもあり”になりつつある時代に生きる僕たち。
それに比べて、自分を抑えて生きていた昔の人たち。
だってそれが美徳とされていた時代でしょ?ってわかっていても、
やっぱりひたむきに生きる人間の姿は尊ぶべきものだと思います。
やたらと過去を振り返るのは嫌いですが、
こういう作品って現代日本に生きる僕たちにとって
かけがえの無い財産だと思います。
二十四の瞳 デジタルリマスター 2007 [DVD]
とにかく泣けます。 映画ごときで泣いた事などはないと豪語する方でも必ず泣いてしまいます。 私自身が、その豪語してしまう程の偏屈人間だったのですが、大石先生が初登校し、子供たちの出席を取る場面から、ず〜っと涙が流れっぱなしになってしまい、これは眼球に悪影響を及ぼす作品だと体感いたしました(笑い)。 心を浄化したい方は、ぜひともご覧あれ。