宿命―「よど号」亡命者たちの秘密工作 (新潮文庫)
犯罪者、テロリストとしてのよど号メンバーへの視線が、いつのまにか北朝鮮の餌食になっていく恐ろしさ。本人達の自覚はない。それに悟ったメンバーの抹殺にも心揺るがない。オウムなどの洗脳的行為にも結びつく。まさにこれぞジャーナリズム。
よど号と拉致 (NHKスペシャルセレクション)
NHK取材班による本なので、過去の出版物に無かった新事実が記載されているかと期待したのですが、意外と新味の無い内容でした。ただ、豊富な人材と資金力により丹念な取材を行っており、その取材過程自体が興味深く読めました。場合によっては警察より捜査力があるんではないでしょうか。それと、極秘資料を渡した警察OBがいるようですが、その資料を取ってきたことが一つの成果で、その資料によって芋づる式に取材が出来たような感じです。