music for 陰陽師
私はこのCDが好きで、一度紛失したので買い直しました。解説も軽く付いているので雅楽初心者にもお勧めですよ。ただ、二枚一組のもう一枚のブライアン・イーノは微妙です。とりあえず私は好きでは無いです。ので星三つにしました。でも伶楽舎好きな人にも、岡野さん好きな人にも満足できる一枚だと思います。
神々の山嶺(上) (集英社文庫)
文庫2巻とはいえ、かなり分厚くテーマも重いのですが、
一度手にとってからはあっという間に最後まで読んでしまったという感じです。練りこまれたプロット。地に足を踏まえた確かな描写。読めば読むほど、その世界にぐんぐん引き込まれていきます。
登場人物たちの心の動きや行動は異常な面もあるのでしょうけれども、
それでも人間として共感してしまう、引きずられてしまうところがあって、
気が付けばひとりひとりの、イメージが心の中にくっきりと刻み込まれてしまいました。
エベレストがどうしてそんなに特別なのか、
そもそも山に登ったり、氷の壁を踏破することにあれほどとりつかれてしまうのか、
不思議なことなのですが、それでも、これを読めば
私のように冒険心などかけらも持ち持ち合わせていない人間にでさえ、
一緒に彼らの人生を生きている気分にさせられます。
陰陽師 弍ノ巻 二人語り「這う鬼」「白比丘尼」
このCDは、陰陽座の提供している曲目当てで購入しました。
陰陽座(正確には、瞬火・黒猫の二人のみで作られています)
の曲は勿論魅力的なものでしたが、それ以上に二人の役者さんに
よって演じられる音のドラマに圧倒されてしまい、原作を読む
きっかけにもなりました。映画の方よりも、こちらの方が
原作に忠実で、かつ味わいがあります。
餓狼伝(25) (イブニングKC)
原作を知ってる人には村瀬に違和感を感じてるみたいですが、原作を知らない自分はこの新キャラは普通に受け入れられました。
ただ、読んでいくとこの村瀬というキャラを強く見せたいのか、弱く見せたいのか、卑怯キャラでいきたいのかと、とにかく中途半端で「藤巻の超劣化版」にしか見えません。
もう少し練ってから新キャラを出して欲しかったです。
陰陽師 5 [DVD]
近年なぜか陰陽道や安部清明に関する書物が出ていたり、テレビ番組や劇場映画になったりしていると思ったら、若い人達や子供たちの間でブームになっていたんですね。聞き及んだところによると、大衆小説やコミック本が出ているそうな。
もちろん子供たちが平安朝の歴史や古典文学に関心をもつようになってくれたら、これにすぐること無しとて喜んでいたのですが、映像作品を見てがっかりしてしまいました。と言うのも、説話文学や浄瑠璃などに登場する安部清明の史談とは、ほとんど無関係に勝手な話を創り出して「オカルト好み」の若い世代に受けているに過ぎないからです。式神を全て女性に改変してあるのも、いかにも野暮ったい現代日本人向きで、少々通俗的に過ぎるというものです。
ただ、たんなる娯楽作品として見た場合は、それなりに愉しめるものと申せましょう。