情熱の虫博士こ~くんのお宝雑記帖
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ギリシア悲劇〈2〉ソポクレス (ちくま文庫)
ソポクレスの叙事詩って、なんかなめらか。エウリピデスや、「アイネーイス」は読んで、想像して、理解するのに、あるテンポ時間ががかったけど、ソプクレスは自然に詩の中に入れる感じ。 1アイアス最も優れた勇者に与えられる、アキレウスの武具をめぐる対決でオデッセウスに負けてしまうアイアス。最期、とても切ない果て方です。オデッセウスが出てくると、どこか安心する。頭がよく、良識のある人ってイメージで。アガメムノンは、きゅん的にはもっと知的なイメージだったので、びっくり。目上の将に対しても、少しも揺るがず堂々としたテウクロスがすばらしい。自分に対しても、こんなに真剣になってくれる人っているかな。て思ってしまう。 2トラキスの女たち瀕死のヘラクレス、死にかけてるのにセリフ長いっっ。そのせいか苦しみがリアルに伝わってこない気が(笑)思いがけず、ヘラクレスを殺すことになってしまう妻デイアネイラには、ほんと同情(泣)なんでこうもみんな浮気性なんだろう。3アンティゴ>ギリシャ古典って、死んだ人をどう扱うかを、言い争う話が結構多い。昔の日本や中国だと、反逆者は、有無を言わせずさらし首。ギリシャだと、たとえ反逆者でも、死んだら手厚く葬ろう、ていう意見の人が必ず出てきたりする。魂に対する考え方の違いなのかな。 4 エレクトラアガメムノンの子供達>夫アガメムノンを殺した母親と、その浮気相手に復讐をする物語。ただ母親は、夫によって自分の子>ギリシアのために人身お供え(生贄)にされているので、アガメムノンを憎む気持ちもすっごく理解できる!きゅんだって、どんな理由があろうと、自分の生んだ子を人身お供えにされたら、絶対許せないと思う。でもこういう「悪は滅びる」的な悲劇は、安心して読めるー。エレクトラの妹が、弟オレステスの髪を見つけたことを報告するシーン、これから何が起こって行くのかと考えると、わくわくしたっ。5オイディプス王気味悪い話だけど、面白かったオス王殺しの犯人を突き止めていくのですが実は自分が犯人だということが分かってきて、更に自分の出生の秘密も明らかになり、なんと彼は、自分の母親と、結婚してたのです。恐ろしい運命のいたずら。クレオンさん、いつも変な役ばかりだけど、今回は、まともっ。6ピロクテテスタイトル見ただけで、わくわくっ。足を毒蛇にかまれた、弓矢の名人ピロクテテスは、傷口からのあまりの異臭に、オデッセウスに島に置き去りにされる。でも、ピクロテテスの持つヘラクレスの矢と、彼の弓の腕がトロイア戦争に勝つために必要となり、オデッセウスとネオストモレスが、彼を迎えにいくのです。オデッセウスが、感じ悪くてびっくりした!ネオストモレスが好青年してます♪格好いいです♪このソポクレス戯曲集の中で、この話が一番好き! 7コロノスのオイディプス稲妻が轟き空が荒れ、オイディプスの最期が来るシーンは、映画の1シーンのよう。オイディプスが死によって、テセウスに残したものは、何だったんだろう。
龍馬の黒幕 明治維新と英国諜報部、そしてフリーメーソン (祥伝社文庫)
著者はまえがきにて、”「加治将一の歴史」の土台は常識だ。”と書いている。
本書は、現存する一次資料をベースに、それは事実のほんの一部に過ぎないとし、歴史を俯瞰的にとらえ、
坂本龍馬は何故殺されたか?ということにスポットをあてている。
本書に書かれている内容は、著者による仮説であるが、充分にありえる話ではないか?と思わせる。
題名の通り、主として描かれているのは、坂本龍馬では無く、坂本龍馬の黒幕として暗躍した人々の物語となっている。
従って本書により、新たな龍馬の人物像を構築しているわけでは無い。
フリーメーソンをいう秘密結社を軸に、英国人がいかに幕末期に関わっていたのか、その中での龍馬の役割はなにか、を推理し、
龍馬暗殺というのは、その中の、一つの必然的な結果であることを示している。
感想としては、かなり面白い。
幕末史は時代小説によって慣れ親しんだ私にとって、幕末史にあらたな視点をもたらしてくれたところは、高く評価したい。
一方、やや残念な点は、フリーメーソンの存在を誇張しすぎではないか?という印象。
そこまでしなくとも、当時の関係者の利害関係を描けば、同じような考察が成り立つのではないかと思った。
もうひとつ疑問符がつくのは、中岡慎太郎が死亡した必然性についての考察がいまいちピンとこない。
龍馬暗殺が周到に準備されたものであれば、中岡の死はどうしても納得がいかなくなる。
そこに、侍としての中岡慎太郎という人物像をみるとか、中岡も消される運命であったとか、のストーリーは必要だったように感じる。
いずれにしても、本書を読んでから、これからクライマックスを迎える”龍馬伝”を観るのも面白いのでは無いかと思う。
学園アリス 26 (花とゆめCOMICS)
あっ!うーん……どうなるの?
っていう展開が続いたまま、今巻も一気読みしてしまいました。
ナルやレオ達の計画が甘いのか、ことごとく初校長に阻まれ、
軟禁されている蜜柑にも危険が……。
元はといえば、何で初校長と取引したんだろう……と、
もうどちらかの陣営の犠牲以外には決着がつきそうのない争いに発展してきました。
最終章、佳境に入ってきたようです。
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