新竹取物語 1000年女王 DVD-BOX
『1000年女王』の舞台となる1999年は、81年の放送当時としては“近い未来”のはずだったが、過ぎ去った時代と化し、ややブームが下火になったとは言え、まだまだ松本零士の名前でアニメの企画がすんなり通った頃であり、またこの番組の主題歌コンテストでデビューした高梨雅樹、石川なまみ共、今やアニメソング業界から消えてしまった。そういった色々な意味で「時代」を感じさせるアニメだ。
原作漫画は当時サンケイ新聞に1日1ページづつ連載されていたために、フジ・サンケイグループの熱烈なバックアップを受けてのアニメ化であった。――が、思ったほどに視聴率が採れなかったせいもあってか、物語は当初予定していた展開を大幅に刈り込んで、雨森始と仲良しになるロボットのアラジンや、搭乗者が裸で乗り込むインセクターシップなど未使用に終わった設定画が大量に残った。
1000年女王こと弥生の忠実な部下でありながら、嫌味な敵対関係に落ちぶれる夜森大介のあんまりな扱いを含め、原作の脚色は上手くいったとは言いがたいが、冒頭に挙げた時代の匂いというものは確かに感じられるアニメではある。
特典CDは、かつてコロムビアファミリークラブの通販のみで限定販売された10枚組CDボックス「松本零士大全」の中から1枚だけ復刻したもの。全19トラックの内訳は、TV版の音源が11曲、劇場版のサントラは完全収録で8曲、トータルで約75分。ただ劇場版の主題歌「星空のエンジェル・クイーン」は権利関係の問題で未収録…。だが、(株)サウンドデザインからリリースされているヒーリングアルバム『オアシス2』(SDHL-1018 \2800 生産終了)にはフルコーラスで収録されている。
興味のある人は頑張って探してみよう。
イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ(全曲)
オーディオの再生ボタンを入れた瞬間、とんでもない音が飛び出してきた。
ヴァイオリン録音もついにここまで来たか・・・と思わせる極上の一枚。
恥ずかしながらイザイの無伴奏は聴いたことがなかったが、精神性高く、情熱的。
戸田弥生さんの演奏には、いったいこれ以上何を望めよう、最高です。