マジマネ5 部下の「やる気」を育てる!
「マネジメント」という言葉を聞くとつい身構えてしまう人でも安心の1冊。
ひとくちにマネジメントといっても、いろいろな切り口があるため、どこから読んだらいいのかわからない方も多いはず。もしくは「難しそう」と読む気がなくなってしまったり。
この本は「やる気」という、今は部下がいない人でも「うん、そうそう」と実感でき、なおかつ人の力の源でもあるテーマを扱っているため、最初に読む本としてうってつけだと思いました。
逆に、ちょっとビジネス書をかじったつもりの人が復習に読むのもいいかもしれません。「意外とできてなかった」ということがちらほら出てくるはずです。
基本をきちんとおさえていて、好感が持てました。
中日ドラゴンズ論 (ベスト新書)
本書はタイトルそのままの、元中日ドラゴンズのエース今中慎二さんが中日ドラゴンズを語った本である。
読んでいて、「そうそう」と思うこともあったし、「へーそうなんだ」と思うこともあったし、「そんな見方もあるんだ」と思うこともあった。
読んでいて納得させられたことは、先発投手の「5勝論」。
ドラゴンズで二桁勝っているのは、チェンと吉見くらいだし、年間通してローテーションを守ったのもこの二人くらい。あとはほとんどが5勝前後だ。
このことを「ドラゴンズの先発投手はふがいないな」くらいに思っていたのだけれど、「5勝論」の項を読んで「そういうことだっただ」と納得させられたし、これからの見方も変えさせられた。
しかし、本書で一番考えさせられたのは最終章で「これからの中日ドラゴンズ」について書かれたところだ。
常勝軍団になるために必要なこと、強さと同じくらいの人気を持ったチームにするために必要なこと、等いろいろと考えさせられた。
中日ドラゴンズのファンの人はもちろん、他球団のファンの人にも読んで欲しい一冊だ。
読んで「中日ドラゴンズ」というチームの違った一面を知ってもらいたい。
食肉の帝王 (講談社プラスアルファ文庫)
浅田満−この名前はBSE騒動が巷を賑わせていた時期に新聞報道で初めて目にしました。本書はそれまで世間に知られることもほとんどなかったこの「食肉業界のドン」に迫ったルポです。
原典が週刊誌の連載だけに、章ごとに「同和」「暴力団」「芸能・スポーツ界」などとの関係を描いているため、全体を通してのストーリー性はあまりなく、浅田の生い立ちや人間性などについても期待したほどは触れられていません(まぁ、本人周辺が取材を拒否しているのでやむなしとも思いますが)。
ただ、本書の(単行本としての)刊行時期は、BSE騒ぎで浅田氏の名前が世に知られる前であり、その時期にそのキワどい(アクどい)商売の手法や黒い人脈、政界との関係などを明らかにした点は著者の功績といえましょう。
それにしても、なぜモヤーっとした読後感になったのか。それは本書が徹底的に浅田氏を批判しているのになぜか悪人とは思えず(当然、アクどいことはしているのですが)、むしろ食肉業界や同和問題をめぐる政治家や役人のほうがよっぽど悪人に感じられたからかもしれません。
浅田氏は塀の中に落ちましたが、彼に付け入る隙を与えた(わざと?)政治家(武部勤とか)や役人が何の咎も受けずのうのうと暮らしているほうが国民としては腹がたつような気がします。
伝統の一戦 阪神VS巨人70年史 [DVD]
本作は阪神・巨人戦の歴史の中から名場面を選りすぐり、阪神サイドから光をあてた阪神版。私は巨人ファンだが関西で生まれ育ち、毎日阪神の記事が一面のスポーツ紙を家でとっていた。したがって、阪神の選手たちにも思い入れがある。私がプロ野球に一番熱中していたのは巨人のV9中期から長嶋巨人初期にかけて毎年のように巨人・阪神が優勝を争っていた時期である。残念ながら、戦前から江川・小林の因縁の対決の頃までは、ナレーターこそ違うけど(本作では月亭八方)巨人版と同じ映像が使われている。王の素振りの場面まで本作に入れる必要があったのだろうか。この時期で巨人版にあって阪神版にないのは王の1試合4打席連続ホームランの試合ぐらいである。私が一番思い入れのある村山・江夏・田淵の映像が阪神版にしては少ないのが物足りない。
阪神版が独自色を出すのは85年から。そのシーズンのTG第1戦、伝説のバック・スクリーン3連発の第2戦など、あの年の阪神打線の凄さを見せつける試合が次々に紹介され、最後は55号を打たれないように巨人投手陣がバースを敬遠する、巨人ファンには恥かしい場面で締めくくられる。その後、阪神は長い暗黒時代を迎えるが、92年の亀山の活躍、新庄や井川の台頭、代打八木の活躍等で巨人にサヨナラ勝ちした試合が多く収録されているので、阪神ファンは満足できるだろう。巨人版ではこの頃はホームランで勝つ試合が、阪神版ではヒットを積み重ねて勝つ試合が多く紹介されている。野村監督の時代には開花しなかったそのこつこつ野球が、星野・岡田両監督の下での優勝に結びついていく軌跡がよくわかる。
本作に登場するには、魅力ある日本プロ野球の歴史を作った阪神・巨人の名選手たちばかりである。熱い対決の伝統が今後も引き継がれることを願ってやまない。
たしかなこと
「生まれ来る子供たちのために」はオリジナルであるオフコースのバージョンも相当すばらしいもの。最近は佐藤竹善さんや桜井和寿さんがカバーしていますが、小田和正さん自身によるセルフカバーの出来は凄いの一言。
年齢とか、時間の流れとか、そんな瑣末な事はぶっ飛ばしたとんでもないヴォーカルが聴けます。Looking Back3もそう遠くない将来にリリースされるのではないでしょうか?