ウルトラマンネオス(2) 謎のダークマター [VHS]
ウルトラマンティガの前の企画作品のようです。
プロモ等でのデザインと若干違うようですが、DVDで全編見ました。
隊員服や専用車のデザインや素材が今ひとつですが、ストーリー企画は面白いと思います。
もう一人のウルトラマン(21)=アグルに見えたり・・
ゾフィーが出てきたり、お金にゆとりがあれば一度、見たい作品です。
宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)
ふーん、ベストセラーなんだ、って気楽に読み始めたら、
私には難しすぎて分かりませんでした。
で、半年後に自分が覚えているだろうことを挙げれば…
万物はもうこれ以上は分割不可能(と思われる)ツブツブと、エネルギーでできている。
じゃ、この二つのもので出来てるかというと、それは違う。
ツブツブとエネルギーは可換性があるから、もともと同じものです。
大抵のことはツブツブで説明できる。ツブツブにもいろいろ個性があって、しかも必ず双子で、
それらを組み合わせれば説明できちゃう。
物質を構成する原子のみならず、光だって、力だって!
ツブツブはもしかしたら小さい紐かもしれない。小さすぎてツブツブとしか認識できないような。
(余談ですが、この紐はぷるぷる震えているらしい。耳を澄ませば宇宙の奏でる音楽が聞こえてくるかも。
目と数字で理解する宇宙論から、聴覚で理解する宇宙論へ! なんておバカなことを考えます)
いま話題の暗黒物質だって、もしかしたらツブツブで説明できるかもしれない。
うまく説明できないのは、重力。
鶏が先か、卵が先か、という議論のように、
ツブツブが先か、エネルギーが先か、という問いは、
宇宙の始まりをビッグバンと考えるなら、エネルギーが先のようです。
宇宙の全エネルギーはビッグバンと共に生成されました。
エネルギー不変の法則でいつも一定のはずでしたが、
どうもその法則が通用しない暗黒エネルギーがあるらしい。
宇宙は加速度をつけて膨張している…。
21世紀に入ってからの宇宙論の変化は、ガリレオ以来の大変化(現在進行形)だと著者は言います。
わくわくしてきますよね。
私は十代の頃、数字で自然の働きを説明できることが不思議でなりませんでした。今でもそうです。
本書で一番興奮して読んだのは、2箇所です。
まず、反物質。普通の物質と電荷が逆であとはまったく同じもの。すでに実験で反水素がつくられたそうです。この反物質が物質と出会いエネルギーに変わる時の凄まじさたるや、核融合反応の100倍だそうです。
気が遠くなります。
1番のわくわくは、次元の話。
「止まっている粒子が持つ質量とは、見えない次元で生じる運動エネルギー」だって。(仮説ですよ)
私たちの住む4次元でエネルギーがツブツブに変身しているとき、そのツブツブは5次元やら6次元やらで
は運動エネルギーとして活躍している訳です。でも4次元では質量を有したものにしか見えない。
ああ、私の身体は、高次元ではどんな運動エネルギーでもって、どんな悪さをしているのでしょうか!
ウルトラマンネオス(2) 謎のダークマター [DVD]
平成版ウルトラマンの中でも傑出した作品です! 明らかに予算がないのが丸分かりでセットもショボいです。 でもそれを補って余りあるストーリーの豊穣さには平成版のウルトラマンが無くしてしまったものが詰まっています。
宇宙は本当にひとつなのか (ブルーバックス)
書名から多宇宙について、超ひも理論からのランドスケープや宇宙進化に
おける人間原理の位置づけなどについて論じたもののように思われますが、
書名は本書の最終章の題名にすぎず、上記について論じた部分はわずかです。
著書のなかの一つの章から書名をつけたものに、宇宙に果てはあるか (新潮選書)
もありますが、これは最近のはやりでしょうか?
ネットで買う人は書名はその本のテーマであると考えます。
書名は中身に合ったものにして欲しいと思います。
本書の全8章の半分の1〜4章は暗黒物質(ダークマター)に充てられています。
暗黒物質についての研究はこの10年間で飛躍的に進歩し、とくに2003年以降に
暗黒物質の存在を裏付ける重要なデータが多く蓄積されています。
本書はその最新データをいち早く紹介しています。
しかし、この部分は本書の2か月前に出た宇宙進化の謎 (ブルーバックス)と重複しています。
最新の宇宙論を紹介する出版競争も激しいようです。
5章は(暗黒物質ではなく)暗黒エネルギーについて宇宙の膨張速度の加速から
説きおこし、アインシュタインの宇宙定数などに触れるもので、既知のデータを
もとにした基本的な部分をまとめています。
6章、7章は多次元宇宙・異次元の話です。
万物を統一する理論の樹立のために最後に残された重力という難題について
重力の特殊性を余剰次元で説明することにより、統一理論を完成させようという
のが、最近の有力な理論であり、これを簡単にまとめています。
8章が「宇宙は本当にひとつなのか」を論じた唯一の章です。
書名から多宇宙論や人間原理が中心かと思い購入しましたが、簡単に触れている
程度です。個人的には、8章のテーマを中心にして欲しかったと思います。
宇宙のダークエネルギー 「未知なる力」の謎を解く (光文社新書)
現在の最新の宇宙論で謎とされるダークマター、ダークエネルギーについて理論面、観測面の現状が解説されています。
私は同様のテーマを扱っている「宇宙は本当に一つなのか?」を読んだ後に本書を読んだのですが、それぞれ特徴があって面白かったです。
本書の構成は、現在宇宙を膨張させている根源としてダークエネルギーがあると考えられており、それについて説明を試みている理論の現状とダークエネルギーの正体を捉える観測の現状という大きく2つの章から構成されています。
それぞれの解説の中で、相対性理論や量子力学、宇宙の距離と膨張速度の観測などの歴史が語られているので、現状がどのような状況か分かりやすくなっています。
その上で、理論の解説は多次元、多元宇宙論をはじめとして現状の仮説を説明してくれていますが、「まだまだ荒唐無稽」といった感じで「宇宙は本当に一つなのか?」の将来的に期待を抱かせるような書き方とは対照的でした。
その一方、観測に関しては今後の大口径望遠鏡の開発など世界的にダークエネルギーの正体を明らかにしようとしているいくつかの計画が扱われており、今後に大きな期待が持てるような解説になっています。
著者の方々が観測を主体に活動していることが要員なのかもしれませんね。
理論屋と観測屋で同じダークエネルギーを扱っていても、立場でニュアンスが変わってくるのは面白いと思いました。
この本の最後でも触れていますが、現在ダークエネルギーに対しての観測綿からの貢献ということでは、日本は本の一部を担っているとのこと。
それは、この分野に対して研究者の数が少ないことが大きな要因であるとのことでした。
理論面も含めて、こういった基礎研究の分野にこれからの若井人達が進んでいってほしいと思いますし、この本がその一助となることを願っています。
意欲ある中学生、高校生に読んでほしいと思う一冊です。