黒い雨 (新潮文庫)
読んだ後の感じが他とは全然違う。すごく暗い気持ちになった。読み終わって一番に思ったのは(失礼かもしれないが)「長い!!」という事。でも実際の被害はたった400ページで語りつくせるものではないに違いない。そう思うと、原爆によって戦後60年経った今も苦しんでる人がいるという事実に切なくなる。
次に思ったのは「日本人にも外国人にもこれからを生きる人には必ず読んでほしいな」という事。唯一の被爆国である日本が生んだ名作なだけに、学ぶものも多い。私はこの読書を夏休みの宿題として出され、最初はしょうがなく読んでいたのだが、読み終わった今、「中学3年というこの時期に読んでおけてよかった」と感じている。なんだか感想文みたいになってしまったけれど、とにかくあなたに読んでいただきたい。こんな時代だからこそ。
武満徹:鳥は星形の庭に降りる/3つの映画音楽/精霊の庭/ソリチュード・ソノール 他
マリン・オールソップ指揮 ボーンマス交響楽団 イギリス、プーレ、ライ
トハウス・コンサートホール 2005年1月録音。
1958年の「ソリチュード・ソノール」から1994年「精霊の庭」まで5曲収録。
武満の多彩な作曲歴を垣間見ることができる。
「鳥は星形の庭に降りる」は小澤のCDがあるがどうもいま一つ明確でな
かった。かなり前になるが岩城宏之の実演を聞いたとき、この曲の美しさに
打ちのめされた記憶がある。オールソップはそれを思いおこさせてくれる。
アルバムの中では「精霊の庭」が圧巻。晩年の曲だけにより精緻に
見事に音が響きあう。まさしく武満トーン。2年後武満は帰らぬ人となった。
今生きていればどんな「音」を我々に聞かせてくれているのだろう。
喜劇 駅前旅館 [DVD]
これは喜劇なんでしょうか?その後のクレージー映画とは違いもはやこの笑いは私の世代にすら直接的な反応を引き起こすものではありません。展開される笑いのほとんどはいくつかの直接的な時代性を帯びた部分(ロカビリー)をのぞいてはむしろ歴史的な説明を必要とするものかもしれません。ここで展開される笑いのペースと核は、関西人ではない私たちにすらセピア色に染められています。舞台は1958年の東京の上野の旅館です。その旅館におとづれる泊り客(修学旅行生や女工)そして旅館の番頭や従業員、経営者をめぐる人間関係が作品のテーマです。時代はいまだに戦前(つまり高度成長前)の影を引きずりながらも、新しい世界に入りつつあるようです。番頭や「客引き」なる伝統的な機能も旅行の制度化と旅行代理店を通しての大量の予約の興隆と共に終わりを迎えています。時代の移り変わりと共に失われていく象徴としての役を森繁が演じています。最後は田舎(昇仙峡?)への逃避で作品は終わりを告げます。このような形で時代に適応した都会の旅館もその後にその役割を終えるわけですが、もはやその時にはこのような作品は作られることなく、ただのマーケティング上の題材以上の意味しか持たなかったわけです。馬車が一本道の農道を防いでしまい、後ろからじゅつつなぎの車のクラクションに追い立てられる最後のシーンは象徴的です。
本日休診 [DVD]
昔は八春先生のようなお医者さんが本当にいました、柳永二郎が愚痴をこぼしながら明るく対応していく姿は見ていて元気をもらえます。
三国連太郎は儲け役、鶴田浩二の医院での柳との駆け引きは面白いと思います。
ドリトル先生アフリカゆき (岩波少年文庫 (021))
小学校の間で、一番何度も繰り返し読んだのが、「ドリトル先生アフリカゆき」でした。
偏屈だけど、動物には好かれる性格も素敵。
なんとなく、心が落ち着く話です。
最初は、名古屋市立鶴舞図書館で借りて読んでいました。
何度も借りて読みましたが、最後にはシリーズを全部買い揃えました。
その最初の号がアフリカ行きです。
ps.
「ドリトル」が、do littleのことだと知ったのは、中学校に入ってからでした。