O嬢の物語 (河出文庫)
SMのバイブル的な本ですが、内容的にはそれほどエッチじゃありません。ただ、すごいです!強烈な魔力を持っています。普通の女の子が自由や権利を手放すことによって、他人の所有物(奴隷)になる幸福を、女性自身が告白しています。感じない人は「なにこれ?」って感じかもしれませんが、琴線にかかる人はきっと強烈な衝撃を受けるでしょう。ムリヤリ×××ってシチュエーションが好きな女性は読んでも良いでしょう。(笑)
快楽主義の哲学 (文春文庫)
いつもの澁澤ワールドに比べるとすらすら読めてしまう、気軽に読める一冊。しかし、その博識さは相変らずで、東西とわず引用の多さにはいつもながら感嘆させられる。
前から、ぜひ一度、お酒を飲みながら色々なお話を聞いてみたいと憧れていた澁澤先生、今回、この本を通じて類似体験させていただいた。
宮沢賢治やソクラテスなど誰からも愛されている詩人や思想家をあざ笑ってみせたり、歴史上の快楽主義者達の話を楽しく語ってくれたり、
前の本ではあるが、消費社会のサイクルのなかで抜けだせなくなった現代人こそ一度は読んでみて損はない。