サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践
私はこの本に星を10個つけたい。
ここ数か月、いわゆる「世界恐慌系」の本を読み漁った。
リーマンショック以降、歴史的事件が山盛りで、書き手たちは、
ネタに困ることがなかっただろう。
サブプライム → ファニーメイ・フレディマック →リーマンショ
ック→ AIGの危機 → 米自動車ビック3の危機 → シティ
バンク国営化
等々、いくらでも書くことはある。
そして世界恐慌系の本はほとんど同じ内容だ。
「現在の危機は100年に一度の危機であり、世界恐慌どころか
資本主義の崩壊までいく」のだ、と。
確かに、後から後から起こってくる出来事を追っていれば、あ
ながち誇張とはいえないかもしれない。
しかし問題は、「対応策」が一様に弱いということだ。
つまり読んでもナーバスになるだけで、救われないのである。
さて、この本は天才・中原圭介氏の作である。
リーマンショックの前にかかれた本だが、内容は今でも十分通
用する。
特筆すべきは、この本が「対策中心」ということである。
他の恐慌本とは、比率が逆転している。
そして、内容が個人投資家むきで、実践的。
まず、国際分散投資・長期資産運用・投資信託といった、ここ
数年で「常識化した」投資方法の弱点を、非常に論理的にわか
りやすく解説している。
さらに、ファンダメンタルズでもなくテクニカルでもない、「マクロ
経済」の流れを読みつつ投資する方法を解説する。
そして最後に、「これからどうやって資産を守るべきか?」という
話に入っていく。
個人投資家のバイブルになること間違いなしなので、迷わず読
まれることをお勧めしたい。
90日間 貯金生活実践ノート
家計を消費・浪費・投資の3項目に分けて書いていくだけで、
自分のお金の使い方がわかってしまう優れモノ!
すごく斬新な印象を受けました。自分にとってこのお金は浪費か、
投資か・・という風に、お金を使う前に少し考えるクセがつき、
今までよりも自分にとって有意義な使い方が出来てきたような気がします。
我慢だけではなく、1か月毎にささやかなお楽しみも設定出来るし、
とても楽しみながら、貯金生活を送れています。
年収200万円からの貯金生活宣言
貯金が出来ない方は意外に多いようだ。「生きること」=「消費すること」とばかりにお金を使う。
それが生きればいいが、大抵は「死に金」。悪しき浪費となっている次第。
生活習慣そのものが「浪費」の悪癖に支配されていると言ってもいい。
そんな浪費体質・借金体質の方の生活習慣改善の書。
まずは現状分析から始めること。
家計を楽にするには究極のところ「収入を増やす」か「支出を減らす」かしかない。
前者よりも後者のほうが簡単・ラクであることは何となく想像は付くはずだ。
収入を増やす・・・と言ったってバイトを増やすとか、副業を始めるとか・・・軌道に乗るまで時間が掛かりそうな話だ。
それに比して支出を削減するのは既にあるものの見直しであるので、いかに「思い切った大ナタが振るえるか」が成否の分かれ目になると思う。
「固定費」を減らすこと。第一の目標だ。
家賃・水道費・電気代・通信費(携帯代金)・新聞代・ガソリン代・・・・etc.
黙っていても期限が経過すると自動的に金庫(口座)から抜き取られていく費用を減らす。
1.自家用車は持たない。(ガソリン代・駐車場代が不要に!)
2.外食は避ける。
3.生命保険を見直す
4.携帯電話の使用を減らす。
5.無駄な飲み会に参加しない。
6.クレジットカードの使用を止める。
7.読んでるか読んでないか分からない新聞は取らない。
8.タバコ・酒は止めるもしくは頻度を減らす。
9.住宅ローンを組まない(家を購入しない)
基本的なポイントを押さえただけでも家計は劇的に改善する。
ダイエットが適切な手段を取らねばすぐにリバウンドしてしまうのと同じように、
借金・浪費体質の改善も節約・貯金思考に変化せねば元の黙阿弥。
「お金」は使うものではなく、基本的に(投資によって)自分の代わり、もしくは共に働かせ稼がせるものと心得ましょう。
投資は攻撃、攻めです。「攻撃は最大の防御である」なんていう防御不要論を信じてはなりません。
お金儲けで「攻め」に転じるにはある程度の守り(貯金)が固まっていることが絶対条件なのです。
まずは守りを固めよ。さすれば攻めへの糸口が掴めるであろう。
「兵法」の原則にも乗っ取った「極めて理に適った1冊である」と言えましょう。