顧客の声マネジメント―テキストマイニングで本音を「見る」
野村総研のTRUE TELLERは一番売れているツールなのでとりあえず読んでみたのだが、思いのほか良くて驚いた。
というのは、この手の本は顧客の声の重要性をひたすら説く本や分析の技術論ばかりのツールの宣伝本が多いからだ。しかし、顧客の声活用の問題の本質は、そもそもデータの質が悪く分析できない点や、分析結果をうまく共有・活用できない点にある。概念論や技術論だけされても役に立たない。
その点、この本は様々な事例をもとにコールセンターを起点とした全社的な体制作りの組織論や会議運営の方法論を提示してくれている。その意味で、まさに顧客の声活用の実務に携わる「読者の声」に応えてくれた一冊と言ってよいのではないか。