ワンダーミンツ
広がりのあるサウンドへはまだ模索中の状態だが、デビュー作としては上々ではないだろうか?いろいろなことを実験中でそのたどたどしさが逆に新鮮でもある。録音状態は二作目で飛躍的に良くなるが、このデビュー盤はまだ費用がかけられていないのか少し音が詰まった感じだ。ワンダーミンツサウンドへのプロセスを実感するにはうってつけの貴重なディスク。
Kaleidoscopin': Exploring Prisms of the Past
初期音源などを集めた編集盤であるが、20曲どれも粒ぞろいの良質ポップスで、さすがだなあと感心する。アルバムとしての流れとしても、いつものワンダーミンツとは当然違うわけだが、寄せ集めなのに、なぜか自然に聴くことができる。単純に1曲1曲のクオリティが良いからだと思うが、こういうアルバムは本人たちでもなかなか自然と出来るのではないと思うので、この時期にこのコンピを出したのは本当に正解だろう。ブライアン・ウィルソンが書いたんじゃないかと思うほど、メロディそして歌い方のソウルの込め方がしっかりここにも出ている。彼らは、素直にブライアン好きを公言した第一人者なわけだが、ただ好きなだけではこれだけの曲はそうは書けない。このアルバムで、その辺のワンダーミンツの底力を見せつけられた。