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ボスニアで起きたこと―「民族浄化」の現場から
冷戦終結後、ユーゴスラビアは次々と分裂してゆき、それと共に戦争が起きる。中でも、ボスニア・ヘルツェゴビナで起きた戦争は、セルビアによる民族浄化というムスリムに対する虐殺行為が伝えられた。しかしながら、国連軍の空爆などの映像をTVを通して見た日本人の多くは、どうしてこのような事態に至ったのかなかなか理解出来なかったとのではないだろうか。著者は、砲弾が飛び交う現場に赴き加害者と被害者の両方を取材することにより、50年前に起きた、ナチスドイツとその傀儡であるクロアチア(ムスリムはクロアチア側)により行われたセルビア人に対する「民族浄化」の裏返しの行為ではないか、と推測する。やらなければやられる、50年前の殺戮を受けた民族の記憶が生み出した恐怖によって引き起こされた新たな恐怖。民族という現代の新たな国際問題の根本に迫ろうとした力作である。
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ドキュメント 戦争広告代理店―情報操作とボスニア紛争
自分が現在の業界を志すきっかけとなった本。
「PR=パブリシティ」という認識が大きく変わり、PRの可能性を感じさせてくれます。
ボスニア紛争時における、アメリカのPR会社、ルーダフィン社の暗躍を描いており、「民族浄化」のキャッチフレーズを用いて、「セルビア=加害者」、「ボスニア=被害者」という世論を作り上げていった手法は見事という他ありません。
メディアの影響力の大きさを実感できる一冊です。
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ドキュメント 戦争広告代理店 (講談社文庫)
自分が現在の業界を志すきっかけとなった本。
「PR=パブリシティ」という認識が大きく変わり、PRの可能性を感じさせてくれます。
ボスニア紛争時における、アメリカのPR会社、ルーダフィン社の暗躍を描いており、「民族浄化」のキャッチフレーズを用いて、「セルビア=加害者」、「ボスニア=被害者」という世論を作り上げていった手法は見事という他ありません。
メディアの影響力の大きさを実感できる一冊です。