いとしこいし 漫才の世界
本書の白眉は、「いとし・こいし名作選」に尽きるであろう。「交通巡査」「物売り・季節感」「ジンギスカン料理」のいとこい舞台・TVをリアルタイムで見てその都度笑ったが、今回読んでもやっぱり笑いを誘う臨場感があった。おふたりのほのぼのとした人生が背後から優しく包んでいるようだ。いずれビデオやDVDでも楽しめるのであろうが、夫々の演目を、活字のもつ均一な表面からどう起伏をつけて楽しむかは、全く読者の自由に委ねられる。これ又、読書の醍醐味ではあるまいか。
尚、名作「ジンギスカン料理」の作者が西村博氏なることを本書で知ったが、現在消息不明という。一人の秋田実氏の後ろには何人もの西村氏がいたことは忘れてはなるまい。
多くの人々に愛され敬慕されたいとし師匠へ、謹んで哀悼の意を捧げたい。
謹んで夢路いとしさんのご冥福を祈りたい。
夢路いとし喜味こいし 漫才傑作選 ゆめ、よろこび しゃべくり歳時記 [DVD]
私は古いんだろうかなぁ
いまどきの漫才はパフォーマンスが派手なだけで、そんなに
面白いものやろうか?首をひねってしまう。
やっぱ、漫才はしゃべってナンボ。しゃべくり漫才が「漫才」違うの?
こう思う方は、これを買ってください
なんというのかなぁ、この微妙な間合いがものごっつー、ええねん
字にすると多分、妙味が失われる
音だけでも、雰囲気はそこそこわかる。
でも顔の表情とか体の向きでも、言葉になっているんだわ
何回見ても笑えるし、えげつない話はないので、家族で楽しめると思います
漫才好きなら是非
ホノカアボーイ [DVD]
ハワイは行ったことがないが、ホノカアの空気感はいいなあ。一度訪ねてみたい街だ。日系移民が苦労した街を映像に残しておくことも素晴らしいことだし。LAのリトルトーキョーなどと違い、そこで皆が生活している風情がいい。「主役」と言ってもいいピープルズ・シアターが80年経っても現役っていうのが凄いよね(70年代に一度閉館したらしいが)。作品はもう電通クライアントの食品メーカー向けPVであり、脚本的にも語るところは少ない(笑)。だって監督は真田敦、ホンを高崎卓馬が手掛けているのだから、やっぱりCMっぽくなるでしょう。ROBOTも活動写真じゃなくて「コマーシャル映画」として引き受けたんだろうなあ。だから、本作はのんびりと映像を眺めているのがベストな楽しみ方だと思う。倍賞千恵子や松坂慶子はとりわけステキだった。長谷川潤もほぼ初出演の映画で、これだけの女優たちと共演できたのは幸せだった。岡田将生はこのところ出演作連発だが、もう少し演技の幅を広げられたら、もっと大きくなるかもしれない。蒼井優は明らかに高崎卓馬繋がり「四つの嘘」からのゲスト出演だろう。わずかな出演ながら、強烈な印象を残すのは流石だ。総合的には星3つ。