うそつき大ちゃん (ポプラの森)
主人公の健太は、どちらかと言えばクールで、シャイな小学6年生。いつまでも無邪気で流行の遊びにも加わろうとしないクラスメートの大介が理解不能で、できるだけ関わらないようにしています。3年生のときはあれほど仲が良かったのに..。
でもある日、大ちゃんをたまたま見かけた川での出来事から、健太と大ちゃんの心がつながっていきます。近所の小さな自然の中での小さな冒険。与えられたものではない、自分たちで見つけ出す遊びの楽しさ。
登場するクラスのアイドル的な女の子や、いかにもという感じの優等生等が、遊びで経験を共有することからひとつになっていく様が実に爽快でした。それぞれの得意・不得意もまきこんで魅力的な役回りを演じているのもなかなか楽しめます。
淡い恋心が芽生えたり、自分について自問したりとちょっと大人への第一歩を踏みだしながらも、一瞬で無邪気な子供に帰ってしまったりする微妙な時期の心のゆれをよく表現できていると思いました。
小学校の課題図書らしいですが、「本なんか読んでないで外に出ておもいっきりあそんでみようよ」と言いたくなるような素敵な本でした。
スーパーヒーロー・クロニクル 特撮ヒーロー主題歌・挿入歌大全集I
コロムビアミュージックエンタテインメントがこのところやたらめったら(少しヤケクソ気味)に発売している主題歌・挿入歌大全集シリーズにウルトラマン、仮面ライダー、戦隊、メタルヒーロー以外の特撮ヒーローが登場。今回は、コロムビア以外の音源も収録されています。なのに、なぜかアイアンキングはコロムビアカバーバージョンです。(まあ、歌ってるのがオリジナルの子門真人だからいいか。)快傑ライオン丸の歌曲が初めて1枚のCDに全て収録されています。
[追記]「ジャンボーグA」と「輝けPAT」もコロムビアカバーバージョンです。表記がどういう訳か間違っています。メイン歌手はオリジナルもカバーも谷あきら=子門真人です。
NHK大河ドラマ 毛利元就 完全版 DVD-BOX 第壱集
序盤、なかなかのめりこめなかった。主人公を取り囲む杉の方(松坂慶子)、井上元兼(片岡鶴太郎)らがナンなのかよく理解できなくて。やはり主人公が自分の力で局面に働きかけるようになってから本格的におもしろくなり、先ほどの二人のキャラの意味とかが分かってきて全体に、回っていく感じがし始めます。序盤から元就の人間観察力というか心理を読む力が毛利家の危機を何度となく救い、後半のチョウリャクへとエスカレートしていきます。尼子の二人(緒方拳と高嶋政宏)は全編通じて際立って魅力的でした。私は元就の知識に乏しくそれでも1555年に厳島の戦いで陶氏を滅ぼしたことだけは、知っていましたから年号がでるたびにあと何年だけど毛利はまだこんなに小さくて大丈夫か?と何度も思いました。毛利が大きくなったのは元就で言えば驚くほど晩年なんですね。尼子襲来の辺りからはらはらどきどきで、美伊の方や、水軍の二人(葉月里緒菜の加芽、的場浩司の野田次郎)の存在など史実を追うだけでないドラマとしての魅力をかもし出しています。後半の後半は登場人物もかなり入れ替わり雰囲気が変わります。私としては、へんてこな最終回を含め最後の辺りはちょっと好きでないかなと。元就がふけすぎて見ていてつかれちゃいますね。まあ、み始めてしまえば最後まで見てしまいますよ。最後の辺りの楽しみは輝元の活躍と山中鹿助でしょうか?面白いです。