肩ごしの恋人
昔、唯川さんのエッセイを読んだ記憶がありそれが単に読みやすかったのと、確か直木賞を受賞されたはずだと思い、今度は彼女の小説を読んでみようという気になった。登場する人物の会話がポンポンと続き単純に読みやすい。構えなくても気軽に読めた本だった。
るり子が自分の近くにいたら絶対に自分は友達にはならないだろうと思うような女性だし、かといって萌のような女性も辛らつすぎて嫌だな・・と思いつつ読み進んでいくと、最後にはるり子の正直さや萌の強さが妙に羨ましく思ったりした。というよりも、るり子と萌の友情が一番羨ましいのかも知れない。現実的には(男も含めて)あそこまで何でも共有したり言い合えるような関係は、ちょっとあり得ないのでは?と思うのだが。
ラストるり子の選択には拍手を送りたい。いつだって女性は強い。気軽に読めるのがこの筆者の特徴。気軽に読みやすかった直木賞受賞作。ラッキーな筆者だと思う。
坊っちゃん (SDP Bunko)
人は正直だけで成り立ってるのではないと知りつつも、卑怯を見るとどうしても腹が立つ。
だから自分はそういう人間にならないようにと、周りや自分と静かに格闘する姿が、不器用だけどすごく気持ちいい。
「正直者がバカを見て卑怯な人間が成功する世の中なら、最初から学校で、他人のあざむきかたを教えればいい。」という感じの、坊ちゃんの言い回しにもとても感銘を覚えた。
一度決めたら後へは戻らないところは男らしいが、人のやることに一々ひねくれた感想を持つのが女々しい。
静の愛情をむずがゆいと思いつつも、そんな彼女をとても大切に思っていて、弱い。
そんな相反している自分の感情も、坊ちゃんの中には自然に存在する。
そして「全部真っ向から」な坊ちゃんの心の動きがとても面白く、いつの間にか引き込まれる。
読むほどに少しづつ心がすっきりしていく気がした。
こんな人になったら、人生も違った楽しみ方ができるだろう。もっとも本人は必死だろうが。
肩ごしの恋人 DVD-BOX
原作が直木賞受賞作でしたので興味を持ちました。
主人公の萌は原作から少々年齢が進んでいて、30歳独身。米倉涼子さんがまあお綺麗です。
親友のるり子に高岡早紀さん。
好対照な二人の女性のやりとりを軸に、家出の高校生。野心家のサラリーマン。新宿二丁目のゲイバーのブンちゃん達が加わって、厚みのあるドラマに仕上げられています。
自立した(とみられている)独身女性のなかなか周囲に理解されがたい心理が描き出されたと思います。
そして、当初予想していなかった意外な感動が待っていました。
・・・ということで、筋書きはご遠慮いたします。
親友るり子が語る「将来を悲観的にみるのが現実的なの?将来はどうなるんだかわからないんだから、悲観的に考えるより楽観的に考えたほうが良いんじゃない」というセリフはドキっとさせられました。
Expressions (初回限定盤)
「September」「不思議なピーチパイ」を聴いて好きになりもう30年余り経ち、
松任谷由実さんと同じ位女性の心を掴んで放さない素敵なシンガーです。
何で、こんなに共感出来る詩が書けるのか・・・。
お2人共に早くにご結婚されているにも関わらず、時代関係なく、恋心や失恋の痛みが
これほど身近に感じられるのでしょう・・・。
当時は、正直あんなに美人な彼女がまさか、山下達郎さんと結婚!!しかも
竹内さんの一目惚れだったとか・・・。(って言ったら失礼ですね)
でも、山下さんとの出逢いが彼女をここまでの才能を引き出してくれたのでしょうね。
昔はよくドラマの主題歌や、CMで必ず彼女の曲を耳にした人は沢山いらっしゃるでしょう!!
彼女の低くハスキー??まではいかない、なんとも言えない声と
明るい曲から、切ない曲まで本当に幅が広くて、
不思議な魅力があります。
何より全然年齢が感じられないです。
これからもますます輝き続けて素敵な女性の鏡でいて下さい!!
大好きな曲が沢山詰まって3枚入ってるなんて最高の一言です!!宝物です!!
Expressions (通常盤)
選曲は完璧。しかもシングルテイク中心というこだわり。ただし初回ボーナスのカラオケって必要?オリジナル・カラオケって貴重なようで要らない人にはホントに不要。すんなり00年武道館ライブのDVDやPV集にCM Spot等のDVDの方が良かった。まあ「バックトラックを分析したい」とかマニアックな人には最適かも。