ツアー・オブ・ザ・ユニバース-ライヴ・イン・バルセロナ- [DVD]
これの前のツアーを納めた"Touring the Angel"同様、シンセとドラムにサポート・ミュージシャンを入れて全曲生演奏バージョンにアレンジを変えて演奏しているが、今回も素晴らしいデキだ。特にPeter Gordeno (Key)が繊細なシンセ・ピアノでアレンジをしたMartinボーカルの数曲は全く別の曲として生き返っており、会場も沸きに沸いている。
とにかく会場がクソデカイため、後列の人々は肉眼でメンバーを見るのは絶対に不可能だ。このためか、背景のビデオアートが今回も色々と主張しているのだが、残念ながらこれまでのライブでもビジュアル面を手がけてきたAnton Corbijnによる作品にしては、デキが今イチ宜しくなくて目に煩わしい。このほか、Daveのノドの調子が余り良くなくて、かなりMartinに助けられている。カメラワークでピントを外したショットが多用されるのもわざとだと思うが、あんまり効果的ではない。
以上の難点を抱えた作品であるにも関わらず、選曲の新旧バランスの良さ、演奏と会場の雰囲気の素晴らしさにより、星付けは満点にした。それにしても、海外版では出ているのに日本版でブルーレイが出ないのは何故か。
Black Celebration
コンスタントに作品を発表し続けてこれが5作目になるが、勢いは全く衰えない。(86年)
圧倒的なサウンドスケープ、これまで以上にダークな質感、まるで鉄で覆われた大教会にいるようだ。ゴシック的で在りつつも、NW特有の近未来感も漂わせているという、何とも形容し難い世界観。その中に差す一陣の光明..即ちポップさ。ここまで傑作を連発されたら、もう信者にならざるを得ないでしょう。ゴア尊師万歳ッ!
101 [DVD] [Import]
作品のコンセプトは理解できる。
またこの作品が作れらたのがLate 80’sということもあり、アメリカンドリームのロードムーヴィーは
まだまだ憧れの中で十分な輝きを放っていた時代だったのであろう。その到着地はL.A.。
101というタイトルの意味は曖昧だ。
Martinは「Pasadenaでのライブがちょうど101回目だったかも・・」と言っているが、Route101自体は
アメリカの太平洋沿岸を南北にLAまで走っているルートであり、それに掛けているのかも。
101のツアー風景はこれといって地域でのメモリアルなカットがある訳でもなく、ちょっとダラダラと
見せられた感は否めない。
DVD2のライブだが、何とも言えず中途半端な感じ。曲数も10曲。
ドキュメンタリーの中にはあるのにこちらで収録されていないものすらある。#People are peopleとか。
おそらく、収録はさされているのだろうから、キチンとライブ全編で見たかったのが本音です。
実際、#Behind the wheelとか#Never let me down againは素晴らしいので。
当時、S.F.に住んでいたが、確かにこの頃のDMのアメリカでの盛り上がりは本当に凄かった。
FMでもいつも#Never let・・・が流れていたのを良く覚えている。
U2の「ヨシュアツリー」ツアーとDMの「Black Selebration」ツアーのチケットは手に入らなかったもの。
メンバーのインタビューは大変面白かった。2002年頃?のインタビューでしょうか?
DaveがいつもMatrinに認められたくて頑張っていたとか・・。
Music for the Masses
一般的には次作のviolatorが彼らの最高傑作として認知されているようですが、
私なりの意見を言わせてもらうと、一言にして飽きやすいのです。シンプルな音響空間が
かえってチープな印象を与えているのかもしれません、ただやはり一般的な最高傑作は
violator なのです。
この作品は1987年に発表された物で、全編にわたって4ADのような甘美漂う幻想的なアプローチが施されており、音が粒子のように細かく夢を見ているようです。
私はこの作品を彼らの最高傑作に掲げます。
意外に聞き逃している方がいるのではないかと思うので、是非この圧倒的な音楽体験を...