アート・オブ・ヴァイオリン [DVD]
このDVD、ずっと欲しかったのですが高い・・・と迷っていた矢先に廉価版が出たので購入しました。
私はクラシックは好きですが、ヴァイオリンの弾き方などは全く分からない素人です。けれども十分楽しめました。
「ヴァイオリンの名手たち」といった演奏家紹介本に必ず出てくる人たちの映像が沢山詰まっています。2時間にまとめられているので曲はぶつ切りで、演奏をじっくり楽しむことは出来ませんがその分色々な演奏家の音色を聞き比べられます。
第1部で面白かったのは、9人のメンデルスゾーンの協奏曲をつないでいる部分。(オイストラフ、スターン、フェラス、クライスラー、ミルシテイン、グリュミオー、ハイフェッツ、エルマン)それぞれの音色の違いが良く分かります。
第2部ではなんといってもヌヴーの映像です。ショーソンの詩曲の演奏部分、1分ほどの映像なのですが指揮者を見るヌヴーのまなざしの強さに感服しました。こんなまなざしであのブラームスとかも弾いていたのか・・・と。
そのほかに、オイストラフのフランクのソナタ、ショスタコーヴィチ協奏曲カデンツァやメニューインのシャコンヌなど、個人的に嬉しい映像もありました。
Ryu フォト&エッセイ (DVDつき)
フジテレビのオデッセイを毎年楽しく見ていた龍の隠れファン。7歳の小さな小さな龍が一生懸命バイオリンを弾いていたのが可愛かった。この本は、ちょっと高いかなと思ったけどDVD付きで内容が濃くて文句なし!!!映像も楽しめて龍の文章も楽しめる。龍の成長の記録、ニューヨークでの龍の生活、空手も超一流でバイオリンだけでない龍の多彩な才能がよく分かる★JRで使われたCMも改めてみるとホントかっこいい。バイオリンのうでも確実にあがっているのがよく分かる。最後の曲はCDには入って無かったけどすごい情感あふれる曲でぜひ聞いてみて。お姉さんの世界的バイオリストの五嶋みどりとの姉弟関係も貴重な映像だと思った。龍の魅力満載のこの本は超おすすめ。17歳の龍が光って見えた。この本を買った人は絶対龍のファンになるよ。
母と神童―五嶋節物語 (小学館文庫)
なにより五嶋節さんのバイタリティに圧倒されます。
いつか2人の子供の生演奏を聴いてみたい、そんな気持ちにもさせてくれます。
インタビューや文献情報も多く記載されており、苦労して完成させた著作であると思います。
とは言え意地悪な言い方をすれば、全体として著者の消化不良も感じられます。
ヴァイオリン・リサイタル2006 [DVD]
1月に、このコンサートのCDが出ていますが、ずっとDVDで出して欲しいと思っていました。コンサートの熱気がそのまま伝わってきます。どの曲も素晴らしいですが、特にラヴェルのツィガーヌは圧巻。ぜひ、聞いて欲しい一曲。当日の会場でも、一際観客のリアクションは大きかったと思います。
「天才」の育て方 (講談社現代新書)
五嶋節さん、ヴァイオリニストの、みどりさんと龍さんの母上である。
子育ての考え方を素直に表現されているものと思う。
楽器も、能狂言や歌舞伎でも、自然に演じこなせる基礎は5歳から14歳くらいまでに
身につけるものかもしれない。
そうなると、子供に何を面白いと思わせるか、どんな興味を引き出すようにするのか、
親の立場と考え方が大きく影響する。
意図して動けば、孟母三遷の通り。だが子供達が期待の通りに興味を持つか、
育ってくれるかどうかは、神のみぞ知る結果でしかない。
天才というのも、天才の技を発揮して見せて、残すからこその天才。
湯川秀樹氏の言を引いて、よく御承知されている。
子供に何を見せるか、目にふれる機会をつくるか、望んだ環境を準備する事ができるか、が親としての全てかもしれない。
きわめてアクテイブなお母さんが、本物と触れる機会をつくり続けたことが、
みどりさん、龍さんという天才的な演奏者を育てた。
運もある、お金や技能の制約もある。そのなかでどう考えて動くかが、親として子供から問われているのかもしれない。
芯の通った、筋のよい教育ママなのだと思う。
子供の教育について考えるには、十分価値のある、読み易い本である。
いろいろと言われる事がわかっていて、本をだされた節さんに感謝したい。
「天才」の育てかた、というタイトルにもこだわりがあってよい。