SUPERMARKET FANTASY [通常盤]
全14曲聴いて思ったこと。
「幸福感に貫かれたアルバム」
どの曲にも幸せやわくわくするような楽しさが、
目一杯込められたアルバムです。
とにかくすごいアルバムです!
全部シングルにしたっていいぐらい、
1曲1曲がすごいんです。
だからどれを聴こうか迷ってしまうんです。
特に頭から聴いていると、
1〜6曲目まではすべてシングルみたいな感じで、
息つく暇もなく、聴き入ってしまう。
7曲目「口がすべって」8曲目「水上バス」で、
ほっと一息、アルバムっぽい曲で、
一休みできるんですけど、
9曲目「東京」10曲目「ロックンロール」が、
これがまたシングルにしてもいいんじゃないかっていうぐらい、
すごくいい曲でエンジンが入り、
後半曲群が一挙にまた展開していく感じ。
また先行シングルが多いアルバムにもかかわらず、
(「HANABI」「旅立ちの唄」「GIFT」「花の匂い」)
それがこのアルバムにすごい馴染んでいて、
アルバム曲順で聴いていくと、
また今までとは違った魅力を発見できるっていうか、
あらためてすごいいい曲だな〜と再認識させられる。
今回の「SUPERMARKET FANTASY」って、
「HOME」の優しさをもっと発展させて、
幸福感を過剰なまでにちりばめて、
優しいけど力強いみたいな、
彼氏(彼女)にしたい存在みたいな感じ。
聴いていてとっても心に残り、
幸せと楽しさと力強さを与えてくれる、
人生のパートナー的アルバムだと思いました!
ぜひ多くの人に聴いてほしいなと思います!!
私は貝になりたい スタンダード・エディション [DVD]
いまは亡きフランキー堺さん主演によって第1作目が作られたのが1959年のことですから、いまから何と約50年前の作品のリメイクです。途中、テレビ版として所ジョージさんもリメイクしています。ご存じのとおり主役の中居正広さんは髪を坊主頭にして、ダイエットを敢行して撮影に臨んでいます。共演は仲間由紀恵さんほか。
第1作を見たうえでのレビューにならざるを得ないのですが、中居くんは想像以上に頑張っていると思います。特に目での演技が素晴らしい。絞首刑を前にして暗闇の中で目をランランとさせるシーンがありますが、彼の目からは絶望、怨嗟、怒り、そして生への渇望などがドグマのようにない混ぜになって伝わってきます。かなりゾッとする場面です。また、第1作ではなかった絞首刑の瞬間は、かなり衝撃的です。アイドルとしての中居くんから完全に脱皮した瞬間といってもいいでしょう。また、第1作目では描かれていなかった奥さん(第1作では新珠美千代さん)との出会い、奥さん(ここでは仲間由紀恵さん)減刑嘆願のために200人もの署名を集めるシーンもあって、実に丁寧に描かれていると思います。客演の草なぎ剛さん、笑福亭鶴瓶さんも持ち味が十分に生かされています。
しかし、あえて言うとどうしてもバラエティー番組での中居くんの姿がオーバーラップしてしまうのが難点です。声質は相変わらずガラガラだし、坊主頭は可愛すぎて(頭の鉢が小さいから野球少年に見えてしまう)、とどめはどうしても音程に不安がある中居くんが出征での祝いの席で「土佐よさこい節」を歌うシーンで、なぜか冷や冷やしてしまうこと、です。あと、これは仕方がないことですが、中居くんも仲間さんも顔が美しくかつ現代的なので、どうしてもリアリティーに欠けることでしょう。署名を求めて雪の中を歩く仲間さんは確かに美しいのですが、まず冬の高知であれだけの積雪があるのかという根本的な疑問もさることながら、どんなに苛酷なシーンでも仲間さんは綺麗なままなので、そのあたりも現実感に欠けます。
それでもラストの「私は貝になりたい」の中居くんが呟くシーンは、涙なくしては観れません。フランキー堺さんは普通に話していましたが、ここは呟いたほうがリアルです。でも、もしかしたら草なぎ剛さんが演じたらもっとよかったかも…。
ごくせん2008 DVD-BOX
『ごくせん』はコミックを読んでいて、ドラマ化の話を聞いても、原作のおもしろさが発揮できるとは思えなかったこと、原作自体が完結していなかったことから、リアルタイムでは見ませんでした。もちろん、どうせ一作目の焼き直しであろう、その後の2作も興味ありませんでした。しかし、一昨年だったか、再放送で見て、おもしろいことを知りました。仲間由紀恵はヤンクミそっくりだし、慎とクマもぴったり。松潤はもうちょっよ背が高いとなおよかったんだけど。一方で、ウッチーが小栗旬とかかっこよすぎでしょう。原作と違いすぎなのに、なぜか違和感がない。クサイ場面も多いけど、いいエンタテイメントです。特典ディスクも番宣とは思えない熱の入ったもので笑えます。
Another Piano Stories~The End of the World~(初回盤)(DVD付)
宮崎アニメや北野武作品の音楽を担当したことで、有名な作曲家のソロ作品です。
今回の作品の特徴は、久石さんのピアノと12名のチェリストの演奏を全面に出したことにあると思います。
今までのソロ作品と比較すると、CM音楽や映画音楽を作曲する親しみやすいポピュラーな側面と、その対極で在る前衛的なミニマル音楽(現代音楽)の融合が、絶妙なものになっていると思います。
とにかく音楽を楽しめる作品です。久石さんのサントラしか聴いたことがない方に是非聴いて頂きたいと思います。
私は貝になりたい スペシャル・コレクターズ・エディション (初回限定生産) [DVD]
映画で初めて「悲しすぎて泣けない」を体験しました。
涙が出ません。エンドロールが流れ出してやっと、我に返って涙があふれました。
本当に衝撃的なラストでした。ああいった終わりになるとは、わかっていたのに…主人公が手紙を書き始めたあたりから、何かが抜け落ちたようにボーッとして、頭がからっぽになっていました。
私はショックを受けていたんだと、後から気付きました。
私自身、戦争映画をあまり観た経験がないからかもしれませんが、この映画から学ぶものがたくさんありました。観たあとのあの虚無感こそ、戦争を表しているんじゃないかと思います。
役者さんについてですが、演技力の高い方が多く質の高い映画になっていたと思います。
特に石坂浩二さんの演技が素晴らしかったです。中居さん演じる主人公の部屋を去ろうとしたときの、怖れと諦めと僅かな期待が篭められた「じゃ」には心が震えました。
物語に直接関係あるシーンではないかもしれませんが、是非観てみて下さい。
一つ、引っ掛かりを覚えたのは主題歌です。
ミスチルは好きですが、この映画にはあの曲はミスマッチだったと思います。映画に入り込んでいた気持ちが、歌が耳に入った途端、強引に現実に帰されたみたいでした。
そのためエンドロールで我に返り、涙が溢れたというわけです。(それを狙っていたとしたらすごいですが)