死刑をメインに取り扱う、見るのに体力がいる本当に重い作品です。涙できる作品ですが、それが感動から来るのか悲しさからくるのか……たぶん両方です。

囚人ひとりひとりの生き様は取材してきたんじゃないかと思うほど本当にリアルで、その分死刑執行の瞬間は感情移入で辛さも倍増です。人一人の命の重さと死刑を執行しなければいけない法律の重さで気分は鑑賞し終わった後もずっしりと来ます。

俳優さん全員の演技もさすがの一言で、日本のドラマもまだまだ捨てたもんじゃないよね！！　とうれしい気持ちになれます。

普段のニュースで「人を殺したんだから死刑で当然だろ！」なんて私も当たり前に思ってしまう人間ですが、人の命を断つ瞬間って一言で表現できないつらさがあるのですね。

死刑廃止を声高には叫ばないけれど、最後まで見たいとひさしぶりに思える作品でした。