ギリシア神話を知っていますか (新潮文庫)
本書はどういう本と言うべきか。たとえば、専門家ではないが、いろいろな本をたくさん読みこなしている物知りの知人に、「ギリシア神話ってどんな話?」と尋ねたとする。その知人は「そうだねえ、たとえばトロイアにカッサンドラという王女様がいて…」などと、トピックをいくつか選んで、時には脱線し、時には自分の主観や想像も交えながら、自分の言葉で語ってくれる…本書は、そのような語りを活字にした本と思えばいいだろう。
確かに、正統な入門書とは言えないし、学生などがこの本だけでレポートを書くのは問題だろう。しかし、この本がどういう本なのかを充分承知したうえで気軽に楽しむ分には、それほど目くじらを立てなくても、と思う。
とりわけ、本書がきっかけになって、”本物の”ギリシャ神話を読んだ人間が1人でもいるのなら、本書は充分役に立つと言えよう。ただ、どうせなら、巻末に参考文献をもっと紹介してほしかった。
私のギリシャ神話 (集英社文庫)
カオス、クロノス、ゼウス、アプロディーナ、、アレス、アポロン、バッカス、ヘラクレス、ペルセウス、ミノタウロス、イカロス、オリオン、ナスキッソス・・・・・・・・
皆どこかで聞いたことがあるようなないような。本書を読めば、きっと謎が解ける。さらに、理解しやすく、何より面白い。筆者の文体や推測が相乗的に効果して、より洗練された作品となっている。
太古の昔のギリシャ人の世界、宇宙に対す感覚が、現代でも(半永久的に)通じ得て、非常に鋭敏で斬新的であると言うことが論理的にではなく、哲学的に理解できる。さらに、ギリシャ神話をモチーフにした名匠の作品も掲載されていて、その優美さに心をたびたび奪われる。
本当に読みやすいので、ぜひお勧めしたい。
旧約聖書を知っていますか (新潮文庫)
旧約聖書の主要な部分をダイジェストとして綴った一冊。
読みやすい文章で旧約聖書のエッセンスに触れられます。登場人物やさまざまな描写に
ついて著者の主観的な記述も多々ありますが、その分強烈なインパクトで伝わってくるので
初めて手に取るには良いかもしれません。この本を読んだことで後に読んだ本に出てくる
旧約聖書の描写もすんなり入ってくるようになりました。
旧約聖書をさらに理解したくなる、そんな一冊です。
頭の散歩道 (文春文庫 (278‐3))
凄く古い本ですが、シュールさと云うか突っ込み所は健在。
今でさえ「騙し絵ミュージアム」なんて町中でも珍しくないですが、当時はこういう発想
自体で本にしてしまう事が珍しく感じました。
(今思うと、外国ではルイスキャロルなどがありますが...)
中学生時代に読んでた本ですが、20年ぶりに読みたくなったので購入しました。
ルネ=マグリットの事はこの本で知りました。