エルサレムスリム
92年発表。Steve Stevens(g)と元HANOI ROCKSのフロントマンMichael Monroe(vo)が息統合して結成されたが、レコーディングはしたもののデヴュー前にSteve Stevensが脱退、幻となったバンドの唯一のアルバム。
他のメンバーは同じく元HANOI ROCKSのSam Yaffa(b)、元SHARK ISLANDのGreg Ellis(dr)。Steve Stevensはよりにもよって、HANOI ROCKS解散のきっかけにもなったVince Nealのバンドへと行ってしまう。当時Michael Monroeはかなり凹んでいたらしいが、そんな彼がこのアルバムをリリースさせたと言うのは、今考えたら奇跡的な事だ。そんな経緯に反してファンの元に届けられたこのアルバムは実にカッコイイものだった。この4人のルックスも強烈にカッコイイ...。
音の方はHANOI ROCKSのようなルーズなR&Rというよりも、SteveのATOMIC PLAYBOYSやVince Nealのアルバム”EXPOSED”に近いヘヴィメタリックな音だ。ただMichaelはSteveのようにカッチリ弾くタイプのギタリストよりもルーズなR&R系のギタリストの方が合っている気がするが...。LITTLE FEATのカヴァー#7(Ian McLaganのピアノが最高)を聴くとそれがはっきりわかると思う。
まあ、Steve Stevensのギターが好きな自分にとっては全部カッコイイんですけどね。
失われたミカドの秘紋 エルサレムからヤマトへ 「漢字」がすべてを語りだす!
シリーズ化して、これが三作目。
作風が徐々に固まり、古代ユダヤに日本のルーツを求めるスケール感は大きかった。ただ、前半の古代チャイナの成り立ちを追う所は面白いのだが、後半の古代ユダヤの言語と日本の成り立ちを推理する部分は、今ひとつ強引さが目立つ気がする。一つの資料をあらゆる角度から検証していった「幕末維新の暗号」の方が、ミステリーを解いていく面白さと同時に、真摯に歴史と向き合っている姿勢があるだけに、できない相談じゃないのだが…。
主人公望月のキャラが少し変わって、「相棒」の右京ような口調になったのがなかなか慣れなかった。根拠なき権威に対して立ち向かう「まつろわぬ作家」を描くには、ちょっと迫力不足かも。
アルフレッド・リードの世界
第三組曲、エルサレム賛歌はとくに曲の構造をうまく提示している良演。とくにテンポがおかしいという違和感などは感じない。すっきりとした汐澤安彦の解釈。
春の猟犬も響きがすっきりしていて、ここでもリードの指揮した演奏のテンポや解釈と違うから云々といった嫌悪感はまったく感じられない。なぜかエンジニアの吹奏楽の音の録り方が妙に上手くいっていて、そのせいもあるのか、これはこれで心地いい。
フェネルのビバムシカはどういうわけか途中で金管が散漫気味になってしまっている箇所があるのが惜しい。軽い曲だからということで、なんとなくリハの時間もなくチャチャっと録音された感じがしなくもないが…。
クラシカル・エヴァー!コーラス
NHKで放送される「プロムス」を見るたび気になっていた「エルサレム」が収録されているので購入しました。
他にも「威風堂々」「ミゼレレ」等お馴染みの曲が多くお得感たっぷりでした。
でも逆に収録曲が多すぎて、耳なじみが薄い曲を流し聴きしてしまう危険もあります。
planetarian ドラマCD 第二章 「エルサレム」
全3巻の中で唯一、すべてを通してゲーム(便宜上このように表現します)本編と直接つながりのない話です。内容的には、ただ単に本編付属の小説本にある「エルサレム」を約60分にまとめただけという感じで、オリジナル要素や演出上の工夫は特に見られません。
あと、エピローグで挿入歌が流れるのですが、その音づくりは極めて稚拙です。高音域が大変耳障りなのはご愛敬として、本来スローでメリハリのある楽曲であるにもかかわらず、聴感上の音圧を上げるためか、某アニメ作品に出てきたキャベツよろしく、強弱のない「のっぺらぼう」な音に仕上がっています。その割に、メインとの音量差を気にしてか、挿入歌のミキシングレベルを極端に下げています。このようなやり方はまったく理解不能です。
全体的に殺伐とした内容で、もともとあまり好きではないというのもありますが、演出上の工夫等や特典がないところにこの価格設定では、正直割高感は否めません。まずこれで減点。続いて、挿入歌の音づくりが稚拙な点を減点し、評価は星3つとします。