ある公爵夫人の生涯 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
気の毒な結婚をしてしまった高貴な女性の鬱々とした人生を見せる映画。映像が綺麗で主演二人の演技が素晴らしい。しかし途中から目が滑り出してしまった。この夫婦がここまで合わない理由が実感として分からないのである。最初はダンナが酷薄な奇人なのかと思っていた。男優さんもその線で演じているように見えるし。しかし途中から、ダンナはヒロインがことさら嫌いなのかもしれない、という感じがしてくる。となると、可愛くて明るいキーラ・ナイトリーのどこがおイヤなのかと不思議になる。このダンナがいやなヤツなのは間違いないにしても、男の側からの理由も多少は示唆すべきだと思う。ちなみにヒロインよりもダンナの方が奇妙で興味をそそられる、と感じたのは私だけだろうか。途中からヒロインが結構どうでもよくなってしまい、このヘンな男の方の話を見せてくれ、という気分になってしまった。
それから、キーラ・ナイトリーは情感豊かな演技を披露しているのだが、彼女の肉体性がこの映画ではマイナスになっている。童顔で少年体形の彼女が映画の中でボンボン子供を産む女性に設定されているのだが、肉体レベルでのリアリティが伝わってこない。全編通して時の流れも肉体的成熟も感じない。底流に生殖をめぐる女の悲しみがあるはずの映画で主演女優さん自身から「女の肉体」のオーラを感じない、というのは如何なものか。英米映画における若手女優さんたちのやせ過ぎぶりについて初めてこれはヤバイぞ、と感じてしまった。
スージー・クーパーのある暮らし―作品と魅力のすべてがわかる (Gakken Interior Mook 暮らしの本 1)
スージー・クーパーの本は洋書でならいくつかみたことはあるのですが、日本語ではこの本がはじめてです。彼女の作品が年代ごとに載っていて、さらに日本での取扱いショップの情報も掲載されているのです。
Free Soul Colors
Free Soulシリーズの中でとくにお気に入りの一枚。目覚めの時に聴いたり、気分転換のときに聴くのが大好きです。某FMラジオ番組で定期的に流れているので知った「Jamaica Song」(17曲目)がとってもなごむ。
スージー・クーパーのある暮らし (暮らしの本)
スージークーパーファンなら知らない人はいない、95年に出版されて絶版になっていた、「スージー・クーパーのある暮らし」の復刻版です。古いものと違っているのは、取り扱いショップの紹介ページがなくなっていることだけで、代表的な作品の美しい写真や解りやすい解説などは、全てそのままで復刻されています。スージー・クーパーのカタログ的出版物で、日本語で読めるものはこれだけなので、それだけでもコレクターには価値のある1冊だと思います。
Super Sessions
言わずとも知られた名盤「Super Session」。かつてレコード盤がCD化され始めた時、デジタル化の波についていけず、音楽を聴くのがとてつもなく辛く、しばらく聴くのをやめてしまった。デジタル化による功罪はあるのだろうけど、こうして40年前の音がオリジナル・リマスター盤として復活し聴ける事は嬉しい限りだ。
ブルームフィールドが弾くレス・ポールの音は、筆舌に尽くし難い。
ブルース好き、ギター好きには必聴な一枚に違いない。
ひたすら展開されるインプロビゼーションに、時間の経過などはもはや意味することのない内容である。このような作品は次世代にも聴き継がれればと願わずにいられない。