のだめカンタービレ ベスト100 (通常盤)
ドラマ化に続きアニメーション化された「のだめカンタービレ」
その作品内で使われたクラシック曲を集めたCD…ですが、
正直「のだめ」の名前を付けなくても
良かったのではないでしょうか?
収録曲はラフマニノフやガーシュウィン等の
「のだめ」でお馴染みの楽曲ですが、
無理やり100曲詰めた感があります。
収録されている曲は「のだめ」以外でも
耳にされたことのあるものが多く、
その辺りにおいてのベスト盤としては良評価です。
しかし「のだめ」の名前に惹かれて購入した方としては
少々肩透かしを食らうかも知れません。
「のだめカンタービレ」の世界観を味わいたいという方は
「のだめオーケストラ LIVE!」「のだめオーケストラ STORY!」
「ブラームス:交響曲第1番〜のだめカンタービレ」の3点を
購入されたほうが満足するかと思います。
クラシックのコンピレーションとしては★を多く付けたい所でしたが、
「のだめ」ブランドとして見ると残念でした。よって★3つです。
YOSHIKI SELECTION
「トルコ行進曲(モーツァルト)」を聴くと
今を遡る事18年前、
Xの「violence in Jealousy tour」の2日目
(新潟産業振興センター)
に、YOSHIKIさんが
ピアノソロで演奏されたあのシーンを思い出します(しかもかなりの早弾きでした!)。
自分の周りに居た
オーディエンスから上がった驚嘆(感嘆?)の
「おぉ〜…」の声が今でも忘れられません
(ToT)。
チャイコフスキー・コンクール―ピアニストが聴く現代 (中公文庫)
あまたの音楽コンクールが音楽家の登竜門として機能していることは、部外者にもよく知られている。近年では、あまりにその数が増えすぎて収拾がつかないほどだ。学問や科学の世界での雑誌の増加とどこか似ている。本書は、日本を代表するピアニストである著者が、もっとも伝統あるコンクールの一つであるチャイコフスキー・コンクールに審査員として参加したさいにものしたエッセイ。たんにコンクールの記録ということを超えて、著者が批判する「ハイ・フィンガー奏法」や日本人の演奏様式の特殊性にまで話が及んでいるのが興味深い。文章もこなれていて読みやすい。ピアノやコンクールに関心を持つ方はもちろん、中村紘子ファンにも薦めたい一書。
コンクールでお会いしましょう―名演に飽きた時代の原点 (中公文庫)
著者の、ワルシャワ・フィルをバックに演奏する哀調を帯びた華麗なショパンのピアノ協奏曲を聞いてから随分になるが、NHKの人間講座を底本にしたこの本、実に優しく丁寧に国際コンクールの歴史(もっとも、ピアノ中心だが)や人間模様などを語っていて飽きさせない。
オリンピックのように点数で決着が付くスポーツ競技と違って、複雑で多様な価値観からなり、人の心が加わる音楽芸術の判定に決定的な方法の無いコンクールだから、政治や賄賂が絡むなど、その泣き笑いの歴史が、モーツアルトとクレメンティの対決逸話から始まり、実に興味深い。流石に、多くの著名な国際ピアノコンクールの審査員の経験者だけあり著名ピアニストの裏話など話題が豊かだ。
一番面白かったのは、チャイコフスキーコンクールで優勝してアイゼンハワー大統領の出迎えを受けて、凱旋行進でニューヨークを紙ふぶきで埋め尽くしたヴァン・クライバーンに絡む一連の逸話。リヒテルが満点を付けた彼の、フィラデルフィアでのコンサートが何故無味乾燥に感じたのか分かった様な気がした。
熱狂的なヨーロッパの聴衆の中でその素晴らしい演奏を味わったミケランジェリやブレンデルが、コンクールで全く悪かった話など面白い。聞き比べの妙味、設立後数年で国際的になった浜松国際ピアノコンクールの話等など話題豊富で、読後のコンサートの楽しみ方が変わってくること請け合いの好著である。
中村紘子 プレイズ ショパン [DVD]
得意な曲を収録したとのことで、流石に良い出来になっていると思う。
それでもスケルツォ2番のような大難曲になると疑問に思う点も少々あるが、彼女のあくまで攻めに出ている姿勢に評価を与えたい。
その他の曲は、プロのピアニストなら十八番となる割と簡易な曲ばかりなので出来は良いと思う。
まあ、それだけ普段CDで聴いている世界的ピアニストが如何に凄いかが分かるというものである。
会場での録音のため、音が響き過ぎている点も少し気になる。