トゥーランドット*歌劇 [DVD]
公演前から話題になっていて、北京までは見に行けないのでソフト化を楽しみにしていたら当初はDVDだけ・・・DVDデッキを買って最初に入手したのがこのDVDです。何と言っても北京が舞台のオペラを北京で上演するという貴重な作品。
どこまでがセットでどこからが本物かうまくぼかしてある舞台。そしてもちろん、ベテラン映画監督チャン・イーモウの演出は従来のものと異なり、中国人の感覚ならではのものばかりで、正に中国のトゥーランドットという感じでした。まるで史実を見ているようでした。歌手陣もなかなかよかったです。
メイキングも、長くて充実してます。
女子十二楽坊~Beautiful Energy~
頭を軽くしたいときに聞きやすい。
家事をしてる時に聞くと、面相くさい洗いものも軽快にできる。
地上の星がラストの曲なので、やり遂げた感があってよかった。
リフレッシュするにはいいかも。
珍妃の井戸 (講談社文庫)
光緒帝に愛された妃、珍妃が義和団事件の混乱の中、井戸に投げ込まれて死んだという歴史があります。
中国の人にとっては、誰でも知っているような事件なんだそうです。犯人は西太后。
この定説をミステリーに仕立て上げた作品です。
真犯人を捜索するのはイギリス、ロシア、ドイツ、日本の高官です。
当時立憲君主制であった4カ国は、この事件を国体の危機と捉えます。
珍妃の死に、何が隠されているのか。
それは、芥川の『藪の中』にも似た迷宮の入り口でした。
中国清朝を舞台にしたミステリーを成立させた著者の力量に唸らされると同時にこの時代への関心が高まります。
清朝末期の中国の様相が活写され、歴史が血肉を持って甦ってくるようです。
ただ、難点を挙げれば、同じ漢字を使いながら日本語の発音と異なる点です。
著者は、固有名詞など中国の音を振っていますがこれがなかなか読みづらいのです。
「珍妃(ちんぴ)」を、文中では「チェンフェイ」と振り仮名を当てています。
読みづらかったのは、この振り仮名の影響が大きいと思われます。
袁世凱には、ユアンシーカイ。西太后にはシータイホウ。別称として老仏爺(ラオフオイエ)、老祖宗(ラオヅツオン)。光緒帝(エンペラー・クンシユイ)。別称、万歳爺(ワンソイエ)などが充てられています。
『蒼穹の昴』の続編にあたると思われますので、順番どおりに読まれるのが良いかと思います。
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」 [DVD]
このDVDの公演は、原作の舞台である中国紫禁城を野外劇場に改修しておこなわれた、大規模な試みの記録です。一昔前だったら、紫禁城をこのように使ってしまうなどということは想像もできなかったことに違いありません。正直を言って、演奏そのものは、他のDVDやCDのものに比べて特に素晴らしいというほどのものではありませんが、何と言っても豪華で大規模な舞台に加えて、映像版ならではの特殊効果や雰囲気満点の挿入映像の数々は、おおいに楽しめます。さらにこのディスクには、メイキング映像や、いくつもの言語によるあらすじ解説が収録されていたり、ところどころの場面でオペラのDVDとしてはまだ非常に珍しいマルチアングル機能が使われていたりなど、DVDの機能をフルに生かした意欲的な作りになっている点は、非常に高く評価できると思います。このディスクを楽しむ方々は、もちろんこれらの機能や映像美を充分に堪能していただきたいのですが、それに加えて、原作に即した大舞台を得てますますその美しさの本領を発揮しているプッチーニ晩年のこの作品自体の魅力も充分に味わうことを忘れないでほしいと思います。
完訳 紫禁城の黄昏(上) (祥伝社黄金文庫)
『異文化コミュニケーション』に掲載された中山先生の論文を読んで完訳を買ったのです。ついでに中国のネット書店を検索してみれば、英語版もあるし中国語訳も出ているらしいです。多分、岩波文庫が出版された当時とは事情が変わったかもしれません。また、康有為は今でも中国で高く評価されている人物で、皇帝を擁護する有名人としてもよく知られています(この点でややマイナスに評価されているけど)。