東京怪童(1) (モーニングKC)
これは久々に、全く違う世界を見せられた、と言うか。。。
つげ義春、あたりの初期の作品に出会ったときの違和感、か。
見知らぬ文化の外国人に接した戸惑い、か。
とにかく、よくわからない漠然とした不安感、落ちつかなさを感じる、実に実に不思議な作品でした。
これは相当面白い(そして、ある意味怖い)作品だと思いつつ、まだ、実はよくわからない。
そんな感じです。
今後を追いつつ評価をしていこうと思うので、現時点ではまだ満点ではありません。
しかし、すごいなあ。
ちなみに、この本は、朝日新聞日曜版のコミック時評で知りました。
ドラゴンヘッド [DVD]
壊滅した社会(世界)を再現した映像がとても素晴らしく、
ハリウッド映画と比べても遜色を感じません。
それだけに私にとって非常に「惜しい作品」になりました。
原作のテーマ性を明確に解釈出来ているのは
トンネルから脱出する30分程で
それ以後、ダイジェスト的にマンガ版のシーンを繋げています。
原作の個々のシーンは作品のテーマと呼応するものですが
この映画版ではダイジェストであるため
浅い解釈にとどまざるを得ません。
邦画界にとって、膨大なマンガ・アニメ原作の存在は
大きな武器の一つですが、ほとんどの作品に共通する
「2時間の枠に入りきらない」という問題を
解決しないと宝の持ち腐れになりかねません。
全てのエピソードを詰め込むのではなく
トンネルから脱出するまでを2時間の枠で映像化した方が
良かったのではないかと思います。
内容で2点、映像のがんばりにプラス1点です。
しかし、トンネルから脱出するまでの30分は
鳥肌ものの出来栄えになっており、原作ファンなら
このシーンだけのために観賞するのも悪くないと思います。
映画ならではのリアリティがあります。
私は原作を読んだ事があるので「原作と比べて」という
立場で評価しましたが、マンガ版とは違う映画版ならではの解釈が
あってもいい訳で、原作を読んだ事のない人の方が
素直にこの作品を受け止める事が出来るのかも知れません。
座敷女 (KCデラックス (412))
「ドラゴンヘッド」の望月峯太郎が描く現代ホラー。こんな女ストーカーにターゲットにされたら僕なら間違いなく発狂します。「リング」の貞子を大柄にして、より人間に近くした感じでしょうか。ホラー漫画雑誌に載っているようなあざといホラーではないので、恐怖マニアな人にはやや不満かもしれませんが、望月ファンなら押さえておくべきかも。
東京怪童(3) <完> (モーニングKC)
ボクにはとってもいいマンガに感じました。
全体的に独特な雰囲気を感じさせるシーンを盛り込んでいるんですが、読み返すとそれが無意味なものでなかったことに気付き、成り立っているのにちょっと驚きました。
さらっとした作品ですが、実はかなり深い作品だと思います。
鮫肌男と桃尻女 [DVD]
石井監督は、タランティーノ監督にこの作品を「COOL!」と絶賛されたそうですが、
監督自身、タランティーノ監督の手法を取り入れたりしているので、言われた時は何とも微妙な感じだったそうで・・・
ということで、この映画のキモはオフビート、かつポップな感覚でしょうね。
映画の冒頭から10分、ここで、好き嫌いがはっきりわかれるでしょう。
私は大好きですけどね。
ただ、寺島進の役がもったいない。
なので星4つ。
この映画をみると、いつもタバコを吸いたくなるんだよなぁ・・・