あなたがパラダイス (朝日文庫)
ジュリーをジュリーファンの気持ちをホントによく表現してくださってて、感動しました。
ずっとブレることなく真っ直ぐに生きてこられたジュリーに生きる勇気を貰っています。
今のジュリーを、ジュリーの歌をみんなにも知って欲しいです。
そして、作者のあとがきがとっても良かったです。
夢二 [VHS]
沢田研二さんの2枚目ぶりやデカダンな感じなかなか良かった。音楽も退廃的で良い。ただセットの原色が強すぎるのが私は少し気になった。全体的感想としては、退廃的な清順ワールドを堪能出来て良かった。
沢田研二 in 夜のヒットスタジオ [DVD]
待望のDVDが無事予定どおり発売されました。感謝感激です。
スカパーのフジテレビでも夜のヒットスタジオが再放送されましたが、飛ばされた回が非常に多く、残念に思っていました。
しかし、このDVDでは、1975年5月5日以降の出演回は、スカパーで飛ばされた回もちゃんと見られます。(1975年5月5日より前の沢田研二出演回はスカパーでも再放送されていませんので、テープが残ってないとかの事情があるんでしょうか。)
注目は衣装ですが、「この曲はこの衣装」と思っていた曲でも複数バージョンありました。それがこのDVDではしっかり完奏版として見ることができます。例えば、「勝手にしやがれ」と言えば、クリーム色のスリーピース・スーツですが、別の衣装(キラキラしてて派手です)でも2回歌っていたんですね。「憎みきれないろくでなし」も長袖のとき、ノースリーブのときなど、「ダーリング」もスカーフのとき、横縞シャツのときなど、いろいろな衣装でじっくり堪能できます。衣装としてはこのころが一番好きですね。
振り付けも楽しめます。例えば、「憎みきれないろくでなし」は初回の振り付けは模索的だったのに、回を経ると、手の動きや位置が自信に満ちて堂々とした決定バージョンに変わっていきます。ただ初回の良さもあって、この曲の初回バージョンでは、イントロで両手を腰にあててタバコをふかし、イントロが終わって歌に入るところでタバコを吹き飛ばします。これがかっこいいんですね。
ジュリーはいい顔してましたね。化粧バッチリの「OH!ギャル」の日でも、オープニング・メドレーではノーメイクで髪型も服装も普段着風な感じですが、このあまり作っていないときの顔がすごくかっこいいんです。
ともあれ、このDVDがあれば人生は楽しいです。一度に全部見るのはもったいないです。数曲ずつ何週間も、あるいは何ヶ月もかけて鑑賞したい。そういう意味では当時にリアルタイムで体験するのが一番理想的な楽しみ方だったと言えます。しかし、当時はビデオデッキがある家庭がほとんどなかったので、オンエア時に見た後は、どんなにもう一度見たいと思っても繰り返し見ることはできませんでした。それがこうしてDVDになり、辞書ほどの大きさで15年分を所有でき、至高のパフォーマンスを好きな時に好きなだけ見られるようになりました。当時は想像もできなかった最高の贅沢と言えましょう。
次は、「ザ・ベストテン」の沢田研二全集を発売してほしいです。
ロング・グッバイのあとで ―ザ・タイガースでピーと呼ばれた男―
NHKで沢田研二が岸部一徳(サリー)森本タローとともに作った歌を披露した時、胸を突かれる思いにとらわれた。
タイガース解散と同時に芸能界からふっつりと消えたピー。
のちに慶応大学を卒業して慶応高校の教師になっているという消息を知らされた。
高校に復帰し難関校に挑戦して合格し教職の道を選んだ彼には素直に拍手を送りたい。
人気絶頂を経た彼がどれほどの決意と不屈の精神力で新たな道を歩いてきたのかを思うと感銘を受けるし、芸能人的な安易な生き方を選ばなかったことは素晴らしい。
その教師という職業柄、芸能色は避けたいところであるというのは理解できるのだが…。
かたくなに過去を否定するような生きざまは彼が負った傷の深さを勝手に想像させて哀しかったし、ピーの存在を懐かしむことすら許さないのかなあとさびしい思いも多々あった。
だから、NHKでジュリーが切々と歌い上げたピーへのメッセージが胸に染みた。
何があったか知らないが、もう一度会えたらいいのに、と願った。
まるでおとぎ話のように、そのメッセージが届いたらしい。
歌への返歌がこの本だ。
還暦を過ぎて再び巡り合ったおじさんたちの同窓会は5時間に及んだというくだりに安堵するとともに、微笑ましくて、もやが晴れたような気分になった。
タイガースの中で一番あどけない顔をした少年だったピー。
たしかにあまり芸能人的な器用さが無く、イメージに反して気難しさを感じさせる言動もあったが、その何をしてもぎこちないところがファンに受けていたような気がする。
それは歳月を経ても同じだったようで、この本も器用に書けているとは言い難く、文学部の割にはあまり文章も達者とは言えない。
それでも、訥々と生きたピーの人生がそこにある。
疑いようもなくそれはあの瞳みのるそのもの、まるごとピーで安心して、おかしくなって、懐かしかった。
そして、この本であの中井マネージャーの公私に及んだ深い愛情やその思いを知ることができてよかった。
大阪物語 [VHS]
劇場公開を狙っていましたが、映画館へ足を運べず
結局レンタルビデオで観ました。行きたかったなあ、
劇場公開・・・
でも、ビデオで観ても、すごく良かった。
いや、むしろ、自宅でひっそり静かに膝を抱えて
観る方がグッと来る作品かもしれません。
何回も何回も巻き戻し、どっぷり描かれた大阪の世界に
ひたりました。
大阪独特の『お笑い中心』文化の裏でひっそりと横たわる
悲哀、人々の情、大人たちのやるせなさ。
そして、池脇千鶴演じる主人公のリアルな14歳像。
池脇千鶴ちゃん、インパクト強い子だなあ~と感心。
存在感は、映画『レオン』のマチルダ役ナタリー・ポートマンと
重なるものを、私は感じました。
かわいいです。そして、美しいです。
そして、沢田研二と田中裕子の漫才師夫婦役が
とてもとても良かった。
酒好きで、女にだらしなく、でも自分の漫才に対するプライド
は人一倍持っていて・・・それゆえに、世間の冷評から
いじけて更に酒をあおる・・・・そんな男の姿を沢田研二が好演。
駄目男で、愛しい。