紫色のクオリア (電撃文庫)
『紫色のクオリア』です。クオリアとは哲学用語です。本文にも記述があるので説明は省略。
雑誌掲載だったらしい単発短編と、その続編ともいうべき中編、とエピローグという構成です。この本一冊で読み切りです。
短編は、キャラ紹介的なエピであり、形としては上手くまとまっていて良いのですが、特にこれといったインパクトはあまり無かったと思います。こういう傾向の方が好み、という向きもあるでしょうけど。
中編からが、本作の本領発揮です。
さほどの描写もなく淡々と思考実験を繰り返すのですが、なんか退屈っぽいかなーと思っている間に量子論による分岐とループにだんだん引き込まれました。
SFでよくある平行世界、シュレディンガーの猫を上手く料理していたと思います。
SFであり、哲学でもあるのですが、どっちも素人であってもライトノベル作品として全く問題なく読めます。読みやすさという観点からいうと軽いけど、内容はしっかりしていた感じです。
ちょっと百合っぽく感じるかもしれませんし、キャラが中学生っぽく見えなかったり、中編における汎用型が最強すぎるとかありますが、単発ライトノベルの良作といえます。
★5
ジンキ・エクステンド~リレイション~ドラマCD(DVD付)
内容は、原作1巻に収録の3話と番外編を加筆修正(番外編が主、全体的にコメディ)した感じ、冒頭の戦闘シーンは人機の駆動音や攻撃(リバウンドフォール)音が上手く表されて良かった、原作未読者はまぁまぁ楽しめるかと思いますが細かな設定などが説明されないので素直に原作を読んでから今作を買われた方が善いかと思います。
声は登場人物と違和感なく合ってると思います、「蒼旗」の声もイメーシどおりで良かった、でも「小川原」の声を聞くと銀時をイメージしちゃうんですよね(笑)。
収録時間は40分くらい、イメージソング『君と奏でるストーリー 歌:佐咲紗花』収録。
DVDに関しては≪ おまけ ≫と称しても問題ないです、原作シーン(静止画)をイメージソングに合わせて流れるだけ、商業商品とは思えない出来です、『 MAD MOVIE 』と記述されてたので予想はしてましたがもう少し力を入れて作ってほしかった(原作シーンをカラーにするとか)。
ジンキ・エクステンド ~リレイション~ 3 (ドラゴンコミックスエイジ つ 1-2-3)
今巻では「カリス」が大活躍です、「さつき」が不憫で仕方が無い。
まぁカリス本人もそれ相応の罰(笑)が与えられるので蒼旗GJ!!と言いたい。
「エルニィ」は結構大胆な娘なんだと感じた、PCゲーム版で『 こんな軽い女だったか?、性格が変わってる 』と評したけど案外間違ってなかったのでは?と思える(PC版主人公とは違い「蒼旗」はちゃんと活躍してるので女子達の反応は納得なんですけどね)。
「小川原」はやっぱり頼りになるというのが率直な感想、「蒼旗」は彼を超える事が出来るのだろうか?と疑問符。
物語が大きく動き出しそうな予感をさせる今巻です、次巻の展開も気になりますが『東京編』で何があったのかが凄く気になる、特に「小川原」が〇〇してた事に対して(驚)。
・追記
「さつき」の××が透けて見えるんだけど誤認かな?、今までのJINKIではそういった描写は無かったので...。
いやっ別に不快に感じた訳ではないです、気になっただけです。
もし描写が本当だったら『もう何でも有りだな』の一言。