イベリアの雷鳴 (講談社文庫)
この本は続きがあります。
私はそれに気づかず,続編の「遠ざかる祖国」を先に読んでしまいました。
みなさんお気をつけてくださいな。
物語は第2次世界大戦前の中立国スぺインが舞台。
内戦の傷跡生々しいスペイン・マドリードで日本・ドイツ・イギリスのスパイ達が暗躍する。
そのスパイ達に,スペイン内戦で敗れた共和国軍側(反ファシズム)のゲリラが絡んで,話は進む。
続編「遠ざかる祖国」の後にも,「燃える蜃気楼」が単行本になっており,
出来れば,通読するのがベスト。完結するまで待って読むのも良いかと思う。
第2次大戦を新たな角度から描く大作という触れ込みだが,この作品を読んだだけでは評価が分かれるところかと思われる。
一気に読ませる筆力はさすがだが,これまでの逢坂剛作品のような,驚きと楽しみに満ちた作品とは言いがたい。
続編すべてを読み終えて,最終的な評価を下したい。
イベリア 魂のフラメンコ [DVD]
本当に魂の踊りです、演奏です、歌です。
ストーリーがある訳ではない、ほとんどあるがままのパフォーマンスを見せられているだけなのに、こちらの魂も揺さぶられます。
あるがままなのでは無いのかもしれませんね、そう思わせるのも技術なのかも。
鏡や、スクリーンに映し出される写真、ライティング等で、その肉体が、筋肉の動きが、表情が、美しく、悲しく輝きます。
毎年、150本ほどは映画を観ますが、映画のスクリーンで歌を聴いて、涙が止まらないような思いをしたのは初めてです。
ぜひ、DVDで持っていて人間の美しさを見直していきたいなあ。
TRANSIT(トランジット)3号‾スペイン・ポルトガル特集 美しき太陽、追いかけて (講談社MOOK)
特集されている地域に行く予定があったので購入しました。
が、多岐に渡ってよく取材されているとは思うのですが、残念ながらそれぞれの内容に深みが感じられず…
普通のガイドブックなどには載っていない当地の魅力を、と言う意図であったかも知れませんが、写真、記事共に観光コースを外れてまでも行ってみたい、と言う気にまでさせるほどの力強さは感じられず、旅行の参考になった部分はあまりなかったです。
これなら王道の観光名所を中心にTRANSITならではの視点で取材した方が読み応えはあったかな?と言う気が。
聖戦のイベリア
前作のromanは曲としては良かったですがサンホラとしてはいまいち消化不良な感がしましたが今回はかなりらしく仕上がってますね。
うまい具合に全部合わせて一つのストーリーとして仕上がってます。
CDで曲間なしで通して聞くと自然な感じで流れて行きます。
三曲と言うより十数分の一つの物語といった印象。
ただし歌と言うよりはミュージカルを音声化したような感じなので曲として聞くと違和感があるかもしれません。
特にromanから入った人は。
感じ的には聖戦と付いてるだけあってクロセカの聖戦と死神に雰囲気が似てるかも。
前作でこの具合で行くのかな?と少し不安になりましたが今回ので今までのとまた違う雰囲気で出してくれて安心しました。
5th story CD「Roman」(初回限定盤)
まず初めに歌い手、声優、ブックレットやパッケージの豪華さには本当に驚かされました。
凝った仕掛けやそこに込められたメッセージにはすごく楽しませて貰いましたし、過去の曲とリンクするだなんて思ってもみなかったので懐かしいメロディーや名前にハッとさせられました。
さすが領主様…!
でも、何か「?」という気持ちが残る。
これはこれで好きなんですけど…と、「好き」だと言い切れない感じです。
出来ればあらまり嬢の歌声で聴きたかったとそう思ってしまいます。
Sound Horizonの曲は歌ではなく物語なのですから、今の歌い手方の「歌っているだけ」という歌い方ではなんだか薄っぺらく感じてしまうのです。
物語を「演じる」、そんな歌い手に歌って頂きたかったです。