雨と夢のあとに DVD-BOX
演劇集団キャラメルボックスの公演「雨と夢のあとに」を観て、泣きじゃくってTVドラマ版に興味を覚えました。
演劇の舞台とTVドラマでは長さも演出の仕方も違いますし、舞台を観て基本的なストーリーは知っているのにTVドラマ版でもやはりいくつか泣いてしまいました。
中学生の娘・雨を残して旅先で死んでしまった朝晴が、幽霊となって雨を守り続ける親子愛の物語ですが、それと同時に隣人の暁子、友人(恩人)の早川家の面々、朝晴の両親、雨の母親の月江、そして幽霊たちの「家族」愛の物語です。
一話完結のストーリーと、全編を通して語られる朝晴の死と朝晴、雨の親子のストーリーが巧く組み合わされていて、それぞれの「家族」が紡ぐ優しさのあふれる作品でした。
……なんと言っても連続ドラマを見ることが無くなったウチが週末の金土日で一気に10話(10時間)を見切ってしまったぐらいですから。
久方ぶりに良いドラマを見ました。
EPIC 25 1980~1985
シャネルズの『ランナウェイ』から始まる、というのが請ってますねぇ。佐野元春の『SOMEDAY』や大江千里の『BOYS&GIRLS』など、エピックを代表するアーティストが集結した豪華盤と言えます。私は渡辺美里のファンなので「GROWIN’UP」が収録されて嬉しいですね。あのエピックのシンボルも気に入ってます。
g2 ( ジーツー ) vol.2 (講談社MOOK)
ノンフィクション新機軸メディアとのコンセプトとしてこの秋発刊された「g2」の第2弾。創刊号は硬派な題材が目立ったのに比べ、今回は、吉本興業、野村克也、三國連太郎に新宿歌舞伎町まで、どちらと言えば読者が取っつき易い題材が並んでいる。創刊号がどれだけ売れたのかは知らないが、多少商業ベースを意識したような印象。でも読んでいくと、これが中々に骨太な硬派精神なのだ。
業界で話題になった多角的総合エンタメメディア吉本興業のTOBの陰で起こっていた融資ドタキャンの三菱東京UFJ銀行の理由。森功の「同和と銀行」と抱き合わせで読むと、改めて、この日本最大のメガバンクの闇が見えてくる。
魚住昭による良識の政治学者山口二郎とご存じ佐藤優との対談から浮かび上がる小沢一郎思考解剖では、未だよく分からないこの大物政治家のその強面の内にある深謀遠慮ぶり、稀代のプラグマティストとしての顔が窺える。西松事件を契機に、小沢は国家より社会の立場から反官僚、国家改造を決意したとの佐藤の読みは鋭い。
上杉隆は、記者クラブの傲慢と自己保身ぶりを相変わらず糾弾し、民主党政権誕生の裏側での記者クラブ開放への、閣僚たちも巻き込んでのせめぎ合いが暴露される。
そして、「フライデー」記者たちの顔出し座談会。次々に語られる“歴史的スクープ”のエピソードの数々に笑わされつつ、伝聞憶測ではなく自ら取材、目で見て確証を得たモノを書くと言う現場第一主義に、ゴシップだの低俗だのと言われながらも、確かに記者としての矜持を感じる。
その他、中には堅さばかりが目立ったり正直読み飛ばしたくなるような退屈な記事があり、玉石混淆の感もある。価格は割高とも思えるが、編集部の拘りは感じる。もう暫く関心を持って読んでいきたい。
雑誌ながらしおりが付いているのが嬉しい。ただし、この表紙は煽情的ではあるが、どうにも頂けないが(笑)。
命 [DVD]
今まで見てきた映画の中で、一番「生きること」について考えさせられた作品でした。今、健康に生きていられる事がどれほど大切で、幸せな事なのか痛いほど感じました。 豊川さんはまさに「迫真の演技」で、色々と考えさせられる良い映画です。
ファミリー・シークレット
美里さんと長谷川先生の講演会を、昨日聴いてきたばかりです。
壮絶な(こんな簡単な表現で片付けてはいけないのですが)体験を、一語一語、言葉をきちんと選んで、探って話す美里さんがとてもつらかったのは私だけでしょうか。
美里さんの作品は、今までにも何度か読みましたが、自身の人生について書くことも、昨日のように話すことも、命を削ってなされる作業なんだ・・・改めてそう思いました。
虐待する側もされる側も同じ闇の中にいる。耐え難いいじめにあっている時、遠く離れたところからそれを見ている自分がいる。
「ファミリー・シークレット」にサインをしてもらいました。「痛みを悼む」と。
美里さんの心がどうか救われますようにと願わずにはいられない一冊です。