至高のパテックフィリップ―バイヤーズガイド (グリーンアロー・グラフィティ)
パテックフィリップ。ぱてっくふぃりっぷ。時計好きサラリーマンにとっては「退職金が出たら買おうかしら」くらいの存在でちっとも現実味がある存在ではありませんでしたが、本書を偶然発見。著者はまだ40代のフリー・エディターですが、現行品のパテのコレクターであるというのがミソ。
現行品だって十分雲上なんですが、クリスティーズでビディングなんて話ではなくて、現行品を実際にはめてみて時刻を合わせて使ってメンテして・・・とパテを実際に使い倒している筆者のインプレッションだけに読んでるほうも結構その気になってしまうから怖いです。
大人の男のいいモノとの付き合い方。勉強になります。
Patek Philippe Highlights
ランゲ&ゾーネのを買ってみてよい本だったのでパテックフィリップのも買いました。
評価
・ブランドの歴史 ○
・歴史的モデル ◎
・コンプリケーション ◎
・グランドコンプリケーション ◎
・カラトラバ ○
・ノーチラス ○
・アクアノート ○
・エリプス △
・ゴンドーロ △
ムーブメントを見るのが好きなのですが、写真が少ないかな。
Patek Philippe: Complicated Wrist Watches
全ページオールカラーで、パテックフィリップ社の1997年までの足跡と、贅沢に1本のwristwatchに対して1ページの大写し写真を掲載しています。掲載作品のムーブメントは重複しているのでそれぞれすべてを紹介しているわけではありませんが、複雑系のそれは1839年以来続くこの会社が作るすごい職人技の芸術品だと認識させてくれます。掲載されているwristwatchはすべて世界のオークションで最高値を常にマークするビンテージものばかりで、1923~1981年までのwristwatchばかりを載せていますが、40~50年代のクロノグラフが中心です。その中でもパーペチュアルカレンダー付クロノグラフは必見ですね。また、デュアルタイムカラトラバもなかなかお目にかかれないモデルです。これらの解説は英・独・仏語表記で機能説明のほかに、パテックファンの皆様方のためでしょうか、リファレンスナンバーはもとより、ケースナンバー、ムーブメントナンバーも併記されております。この本は時計本来のすばらしさについての理解を極めた時計ファンには必見で、かなりお買い得間違いなしの本ですよ。