コールド・ゲヘナ〈4〉 (電撃文庫)
意外な人が意外な姿で再登場。
メル以外の猫がここで初めて出て来ます。敵として…
そして、今回の新キャラ達も曲者揃い。切音程では無いにしても、かなりの曲者達ですよ(笑)
大三国の1つ、カルダモン王朝の綾羅(りょうら)王子を「バーナード・シーカー」と名乗るアサッシンが襲った。未遂だが…
そこから物語りは始まる。
今回も前巻の様に多くの人の思惑が重なり合って、大きな事件に発展します。
自分に自信の持てないお喋りな銀行強盗、古流槍術を操る寡黙で妖艶な女性、ふざけた(イカレた)服装の怪しい牧師、名前の無い哀れな男、愛に狂った愚かなDJ…
今回もドラゴンが大量出現、デッドリードライブのバトルが熱い!
瑠璃色のステンドグラス (光文社文庫)
爽香は大学4年生になりましたが、卒論や就職活動よりもバイトと妙な事件にかかりきりです。作家の五十嵐は妊娠した婚約者を一方的に捨て、かつて共に心中を図った女の妹に近づきます。何でも母親が上手くやってくれることに甘えて大人になり切れてないというのがどれだけみっともないかを見せつけられます。しっかりと成長している爽香と比べてだらしなさが際立ちます。当然の末路に胸がすく思いがします。価値があるということ、本当に強い人間とはどういうことなのかが伝わるような作品です。
検屍官 (講談社文庫)
何度も読み返して思うのだが、
やはり犯人が「誰でもよかった」みたいな人だったのが、がっかりしてしまう。
しかし、当時としては非常に新しい方法(科学捜査)の様子がはっきりと描写され、
今では当たり前になったDNA鑑定についても、触れている。
今後、ケイの右腕になるルーシーは、
ぽっちゃり・分厚いめがねの子供。
子供の頃から、私の理解を超えるPCの知識がある。
「神の手」まで発売されている現在、
当時の恋人・ビルなんて、すっかり忘れていた。
マークや元夫は、何かと触れるので覚えていたけれど。
丁寧な描写は、創造力を働かせることができるので、
読んでいて、まるでそばにいるかのような錯覚さえ感じる。
けれど、まだまだだな…なんて思える部分があり、
作品を重ねるうちに、コーンウェル自身が成長している感を味わえる。