歌謡紀行VIII~安芸の宮島~
待望のニューアルバム、さっそく手にしました。 『安芸の宮島』も入ってて、満足しました。 ひとつ、ワガママ言うなら、以前、発売された『歌謡紀行』シリーズの収録曲と、かぶり過ぎてますね。 (>_<)
地震の日本史―大地は何を語るのか (中公新書)
日本史を地震という側面からたどった一冊。
日本列島に住んでいる限り、地震は最も身近で防ぐ手段のない災害なので、先人たちがこうした事態にどう対処してきたのかを読むのは興味深い。
古代から2007年の新潟県中越沖地震まで、時系列を辿って国内の地震の記録、そして考古学、発掘による裏づけを淡々と照らし合わせていくだけの内容だが、時代が進んでくるにつれ、史料も増えていき、被害の詳細が明らかになって来るわけで、次第に読んでる側には恐怖の念が沸きあがってくる。
そもそも、自分が生まれてからだけでも、国内でこれだけ頻繁に大地震が発生していたという事実を読むにつけ、人間の記憶というのは風化してしまうんだなぁ…としみじみ思った。
三陸海岸大津波 (文春文庫)
三陸地方を襲った三度の津波について、極めて詳細な記録を追跡した圧倒的な資料集という気もする。それほどまでにこの本の記述は充実している。
特筆すべきは学術的な自然科学の本には記されていないような事柄が多数掲載されていて、個人的な興味から、地震災害に対する知識を深めていたつもりの私にも初めて知ることがたくさんあった。
ことに地震→津波襲来間に海から轟音が鳴り響いたり、謎の光が目撃されたことなどは興味深く、また、公式記録には残されていない場所にまで津波が届いていたとされる高さなどは、伝承や証言でしか知り得ないものであり、津波災害に対するアプローチとしては新鮮な角度に感じられた。
津波という広域災害は低頻度の大災害であるが故に、その危険性と恐怖を語り継ぐことが重要だと言われている。その意味でもこの本に記された津波の恐怖は広く知られるべきものであろう。
本書は2010年のチリ地震津波の1ヶ月前に読了した。災害報道で映像を見たところ、スマトラ地震で撮影されたような凄まじい水量の荒波とは違い、水面が次第に盛り上がってくるような津波だったことが見て取れた。
これは本書に記された1960年チリ地震津波の記録・証言「のっこ、のっことやって来た」、「モクモクと水面が盛り上がって押し寄せてきた」といった印象とほぼ一致している。同地区には過去10回近くも南米の地震で津波に襲われていたことも含め、極めて興味深い。
しかし、同時に津波警報が出ても避難しなかった人もかなりいたようで、本書の最後で「津波との戦い」について触れた著者にとっては無念なことのように思える。記憶と記録で語り継ぐことの重要性は、高度な情報化社会になっても決して衰えさせてはならないように感じられた。
三陸海岸大津波 (中公文庫)
想像を絶する津波が町を飲み込んだ・・・連日テレビではこのように放送されているが、はたして本当か?
この地域は明治、昭和の時代にも大きな津波に何度となく襲われている。もちろんその前にも記録はあるだろう。
1000年に一度とかなんとかは完全にうそっぱちである。
自分の住む町の歴史を少しでも興味を持って知っていれば過去の津波の規模やそれを上回る津波も想像できそうだが
この事実を知る人はなぜかもの凄く少ないようだ。
今回の地震と津波の直後にこの本を思い出しもう一度読みたくなった。
吉村作品の中で海に関する作品では漂流物が多く、海の恐ろしさは常に
海原の真ん中での飢えや病だったが、この地域においては陸にいても海は恐ろしい怪物である。