Dr. HOUSE/ドクター・ハウス シーズン2 【DVD-SET】
最初、このTVドラマと出会ったのは、レンタルビデオショップでした。当時CSIシリーズに夢中だった私は、つまらないだろうと見向きもしませんでした。その後、軽い気持ちで借りて見てみると、その内容に引き込まれている自分に気づきました。一人の天才的な閃きを持つ診断医が、患者の病気を手探りの中で、見つけ治療する。一見ドライでクールな感じですが、その反面、寂しがりでとても優しさを感じさせる場面があり、とても見ごたえのある作品だと思いました。このシリースの安価版が発売された時は、すぐ購入し、また見ています。現在は、4シーズンまで日本では発売されていますが、早く続編を見たいものです。
Dr. HOUSE/ドクター・ハウス シーズン4 【DVD-BOX】
適切な価格、DVD一枚あたりの収録話数、コンパクトなBOX。
日本ではもう無理だろうとあきらめていた残念仕様を全て解決してくれたことに心から感謝します。
シリーズ最高のシーズンを最高の状態で楽しめることの喜び。
こういうことをしてくれるメーカーは、これからも応援したくなりますね。
1億人のためのミステリー!
ミステリーのムックというと、年末か年始刊行が多いけれど、
この本は4月という意表をついたところで刊行されていて、
それだけでも目をひいた。
内容は、この手の本でよくありがちなマニアックな印象を廃
していて読みやすい。女性でも手に取りやすいんじゃないか
な。ミステリーのワクを最大限広く考えて、楽しい本を少し
でも紹介したい! という姿勢は買えるな。ミステリーの持
つ「敷居の低さ」を最大限に打ち出している感じ。
インタビュイーの人選がキャッチーで、これまたミステリー
界のドツボにはまりこんでいないところが好感触だった。
まさかミステリーのムックで阿部和重のインタビューを読め
るとはね! ま、『シンセミア』は読んだけどさ。
この手の本、あるようでなかったと思うので、できれば年度
版にしてほしい。『このミス』だけじゃあ、ものたりないか
ら。
ボックス21 (ランダムハウス講談社文庫 ル 1-2)
ページを繰る手ももどかしかった。終わりの百ページ、話がどこに行き着くのか、息詰まる時間が続いた。単に、読みながらの予想の当否が問題なのではなかった。その予想が、どの段階で明らかにされ、それがどのように登場人物たちに影響していくのか。そして、誰が、どのような決断をするのか、その重さを思った。
行き着いてみれば、不可避の結末であった、とも思う。が、それにしても……。
一人の娼婦の人生を秘めたコインロッカーが、主人公たちの生き方を翻弄する。各々の恥が暴かれ、現在のスウェーデンの社会を露わにする。
本書を含むシリーズは、スウェーデンでマルティン・ベックのそれに比されているという。確かにマルティン・ベックを思わせる部分がある。しかし、そこに描かれた人々の心の風景は変わった。マルティン・ベックに比して、より荒れている、すさんでいるのだ。スウェーデンだけではない。この日本の現在を見れば、ここ何十年かの間に人々の心がどれほど変わったかを改めて感じるだろう。
有能だが、仕事中毒にならざるを得なかった、仕事仲間との意思疎通さえ難しいエーヴェルト・グレーンス警部。そんな警部になぜか親しみを持つ、家庭を大切にするスヴェン・スンドクヴィスト警部補。野心満々のラーシュ・オーゲスタム検察官。その他、普段つきあうとしたら首を傾げざるを得ないような癖のある面々が、読み進むうちに親しみが持てるようになるのだから不思議である。
本書を読めば、スウェーデンでの薬物中毒、警察や刑務所を含む司法制度、隣国との関係、強制売春の実態等、多くの考えさせられる事実も知ることができる。だが考えざるを得ない部分も含めて、何より、本書は大人のための第一級の娯楽小説である。