恋の動物行動学―モテるモテないは、何で決まる?
副題には『モテるモテない』とあるが、それに留まらず奥行きの深い好著である。
何故かホモ行為をするブルーギル、雄ライオンによる子殺し、タツノオトシゴの早朝デート・・興味深い行動が詳細に語られており、ドラマに惹きこまれる。
虫・魚・鳥・哺乳類と32種の登場生物たちには、モンシロチョウやイエスズメといった身近な存在から、ハダカデバネズミなどという馴染みのないものまで多種多様。そして『繁殖』という生物にとっての大命題に向かう彼らの行動の、なんと多彩であることか!
登場する生物の説明も分かりやすく、同じ分類の動物をまとめて章にしているので、行動の対比が際立っている。
比較的簡単に読み通せる一冊だが、語られている動物行動のバラエティには圧倒される。読み物としても十分面白く、また動物たちの姿に自分や人間社会を投影させても考えさせられることが多い。動物や自然は勿論、人間に対する新しい視点が開けるのではないか。
理科は味気ないという高校生に、自分を見失いがちな社会人に、ぜひ手にとって欲しい。
(文の繋がりがスムーズでない箇所が気になったため、☆をひとつ減らして評価しました)
現在版元在庫切れであるのが残念。
MAGNUM COLLECTION 1999”Dear”
ある方のレビューを見て買いました。確かに、福山は非常に「良い曲」と「そうでない曲」の差が大きいと俺も思いました。
確かに「IT'S ONLY LOVE」は良い曲だと思いますが、「追憶の雨の中」「風をさがしてる」「1985年 Factory Street 夏」「明日へのマーチ」は、何回か聴いたけど俺にしたらもう一つでした。勧めてくれた方を批判してる訳じゃなく、聴く人によって曲の感じ方は変わるもんだな?と改めて思いました.
一連のヒット曲は別にして、俺は「GLOAMING WAY」が隠れた名曲だな〜と思いました。
でも、すべて聴いてみて「Squall」だけは、ずば抜けていいです、やっぱり!!
名曲中の名曲です。
最近の「はつ恋」も名曲中の名曲だと思うので、是非「はつ恋」と「化身」のCDを買って、このCDと合わせて、車で聴く福山Bestを作成する予定です。
ツルはなぜ一本足で眠るのか―適応の動物誌
ありそうでなかった本です。 「冷たい水の中でも水鳥が泳げるのはなぜ?」って子供に聞かれたらどう答えますか? そんな素朴な疑問に答えてくれるのが本書。大人が読んでも楽しめるます。バーで知性を示すのにも使えます。
サディスティック・ミカ・バンド [DVD]
ライブをぶった切る編集はもともと嫌いなので、買ってからあんまりみていなかった。今回の事件(まあ厳密には事件でないのかも知れないですが・・・)で会話の部分とか演奏部分以外を見てみたいという気持ちになったら、この編集は実に良く出来た作品に様変わりしました。まだまだ団塊の世代のおじさんたちに元気を与えて欲しかったですね。カエラちゃんみたいな可愛い女の子をすっと一員にしたり加藤さんならではのサプライズ演出だったのに残念でなりません。
サディスティック・ミカ・バンド(初回限定版 スペシャルエディション) [DVD]
かつてトノバンはミカバンドのことを「単なる酒飲み集団だよ」と言ったことがある。このDVD(特に特典ディスク)を見ながら、確かにその通りだと思ったが、そこにはまた別の意味が含意されていることに気付く。つまり、
人間として相互に尊重・信頼し合えるかどうか、そこにバンドとしての命があるということ。
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とにかく特典ディスクがよろしい。
レコーディング合宿の模様、PV撮影の舞台裏、コンサートリハーサル。
メンバーの素顔、完成前の音、本番で聴けなかった音、ユキヒロの衝撃の頭(鶴太郎)、sockernosをアコギで伴奏、コンピュータによる音程補正を暴露、アコギの微妙なフィンガーピッキング、原初音の「Narkissos」、「ヨッパライ」にこだわる高中、「これからは酒も抑え気味にいかないと」「俺も」「そりゃ嘘だ」(相互に尊重・信頼してる)、普段着のカエラ、言葉遣いが大人なカエラ、意外と音痴なカエラ(実力とは関係ないけど。あの曲はメジャーとマイナーが交錯するもんね)、カエラの歌入れにコック姿で現れるトノバン、太白ごま油、皆が朝食を食べているときに調理に専念するトノバン、アコギ一本でbig-bang(当初はコード進行が違っていたことがわかる)、「トノバン声大きい」に対して大音声の「あ〜た〜し〜は」、カエラが描いた「パブロ的」自画像、トノバンがカエラに英語指導、リハーサル前にトノバンが一杯(10杯かも。どうでもいいけど)、「on D」を忘れる小原、即興でレゲエ版タイムマシン、ユキヒロの手の絆創膏。とにかく楽しそう。遊びの天才、そして究極とも言える余裕! ユキヒロに対するトノバンの気遣いも十分に伝わってくるし、メンバーそれぞれがそれぞれを尊重しているということも見事に伝わってきた。(ユキヒロの十円ハゲはなかったことにします。)
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一方の本編は、、、雑誌のインタビュー記事で十分なような気がするし、何よりも、ミカバンドらしさが感じられないのが残念。滝本さん、力入り過ぎちゃったかな? あれやこれやと策を弄することなく、監督が感じた「ミカバンドらしさ」をストレートに表現して欲しかった。
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それにしても、これだけのメンツを擁しながらも言うかと思った重い重い言葉、トノバンらしいなと思った。
「うまくったって、人は感動しないじゃない」(加藤)
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いずれにせよ、2chでしかわめけない連中は嫉妬に狂うだろう、ふおっふおっふおっ。
BGM:サルバドル・アジェンデ最後の演説(1973.9.11 サンティアゴ・モネダ宮にて)