女王様と私
歌野作品は社会問題と絡ませた作品が多い。本作も引きこもりの男を中心に物語は展開する。他の方も書かれている通り、最後のオチ(結末)の部分に関しては賛否両論あると思う。私自身も他の結末は創造できなかったものかと残念に思う。しかし序盤からちょこちょこと仕掛けを施しちょっとずつオープンにしていく手法と、物語のテンポの良さから読み進めていくのは楽しかった。引きこもり男の思考回路をリアリティを感じさせながらここまで書けてしまう歌野さんの抽斗には今回も脱帽。
みんな大好き塊魂オリジナルサウンドトラック 「塊は魂」
すごい邪道ですが、私はこのCDからゲームにはまりました。
このCDを某店で見かけ、何だか気になって、つい購入してしまったのがきっかけ。
(以来、王様の台詞に翻弄される毎日、笑)
とってもキュートな曲がてんこ盛りです。
一度聞くとしばらく「な~な~ななな・・・」が頭から離れない。
歌っているメンバーもとっても豪華!!!変な組み合わせ!!!
それぞれがほんと真剣に歌っているのが、また可笑しさ倍増です。
歌詞カードの歌詞も・・・デザインがお洒落で良いです。
ちょこっと(王様からの?!)プレゼントももらえて嬉しいし。
王様、最高。ゲーム、最高。歌、最高。
文句なしに星5つです。
王様と私 (特別編) [DVD]
これは1956年版ミュージカル映画の名曲をそのまま使ってアニメ化された作品で、ストーリーもおおまかには同じようなものです。1956年版にある長い長い劇中劇「アンクル・トムの小屋」が無くなって、その分短くなり、見やすくなっていると思います。
大きな違いと言えるのは、1956年版ではBGMとしてしか使われなかった名曲「I have dreamed.(アイ・ハブ・ドリーム)」が歌われていることです。もしかすると、この曲を生かすためにこのアニメは作成されたのではないか、と思われるくらい、他の曲よりもしっかりと歌われているように感じます。このアニメのおかげで、私はこの隠れた名曲の存在を知ることができました。ほんと、良かったです。このDVDは、私にとってはそれだけでも持っている価値があります。
ちなみにバーブラ・ストライサンドは、エンディングのクレジット・ロールで「アイ・ハブ・ドリーム」と「サムシング・ワンダフル」の2曲を歌っているだけです。
アンナと王様 (特別編) [DVD]
「王様と私」のリメイクだが、なかなかの良作。
ユル・ブリンナー版では、どうもアジアに対する文化の偏見が見られて感情移入することが難しかった。が、今作はミュージカル仕様ではなく、しっかりとタイの歴史や文化を正確に表現していた人間ドラマであるし、主役の二人ともいい演技をしていた。
特に王様役のチョウ・ユンファが魅力的だった。アンナ役のジョディー・フォスタの違う一面が見られて楽しめる。
文化や人種を超えた愛情が生まれる経緯が、自然に描かれている。
王様と私 (製作50周年記念版) [DVD]
東南アジアとイギリスの関係をのある面を深く表現しようとしている。
例えば、独立を維持するタイが、イギリスの文化をどのように受け入れようとしているかの微妙な関係。
王族は海外の文化を取り入れることによって支配を継続しようとしているのだろうか。
王様と私は、子供の教育という題材で文化の交流を描こうとしている。
打算と支配という側面ではないので、より人間の本質的な問題に踏み込もうとしているように感じられた。