少女革命ウテナ (3) (小学館文庫)
有名なだけあってその名に恥じないできばえでした。全編を通して流れる不可解な謎も恋愛に絡めて少しずつ明らかになっていきます。事細かに背景が解説されるのではありませんが、それが返って読み手側に哲学的な考察を与える余地を残し、読後感を気持ちのよいものにさせるようです。世間では百合的な側面が注目されているようですが、あくまで焦点はウテナの女の子らしい憧れとそれを取り巻く魅力的な男性陣の物語です。
少女革命ウテナ いつか革命される物語
これは、TVアニメの「少女革命ウテナ」のゲームですが、とてもイイ作品です。しっかりゲーム化する際に、担当監督(アニメ監督らしいですが)さんが世界を作っていたのが分かります。ウテナを知らない人がやっても十分面白い
ゲームだと思います。
プレイヤーはオリジナルキャラクターとして転校して来ます。そこで、ウテナ世界のキャラ達と出会い、また謎のキャラ三条院千種の秘められた過去を追っていきます。基本的に恋愛アドベンチャーといった位置づけのゲームだと思います。
もちろん桐生冬芽や樹理といったウテナ世界の魅惑のキャラクターのほとんど全てとの恋愛が楽しめます。ストーリーは、アニメ版の8・5話という位置づけだそうです。EDもいろいろあるので、やり込み要素もかなりあり!ます。
ウテナを知っている方はもちろん、知らない方にもオリジナルストーリーなので楽しめる作品です。アニメのゲーム作品はあまり出来が良くない印象が強かったのですが、この作品はそんな誤解を払拭してくれる秀作ソフトです。あと、オープニングもゲームオリジナルにして、最高の出来なので、これも一見の価値があります。お勧めです。
スタまにシリーズ:少女革命ウテナ
今見ても斬新で他に類も見ないアニメ「少女革命ウテナ」に使われた
異色な曲たちをいいとこ取りしたアルバムです。
「輪舞 -revolution」はOP曲ですが、ウテナたちの物語を見事に表現していて
最終回を見た後はますます好きになってしまいました。
潔くカッコよく生きていこう!という前向きで力強い気分にさせられます。
「絶対運命黙示録」は強烈なインパクトがあるので
アニメは知らなくても知っているという方もいらっしゃるかもしれませんが
個人的には「スピラ・ミラビリス劇場」「甦れ! 無窮の歴史「中世」よ」
「バーチャルスター発生学」なんかがお気に入りです。
基本的にどの曲も強烈なリフレイン効果があると言いますか。
気づくと頭のなかで鳴り響いていたりして、軽く中毒症状になりました。
これだけ良い曲をそろえてこの値段はお得だと思います。
興味ある方はぜひ!
少女革命ウテナDVD-BOX 下巻【初回限定生産】
10年経っても大好きな作品でしたので、値段的な事で悩んだものの購入。
結論から言って買ってよかったです。
パッケージデザインも大変気に入っています。こちらのイメージは外箱だけですが、内装も素敵ですよ。
1話を見てすぐに後編も予約しました。
たぶん、OPを見ると「おお!」と感動しますよ。格段に美しくなっています。
一部に5.1chサラウンドに、マイナスを付けてる方もいますが、
最初から5.1chをメインに押し出してCMしてる作品に、そういう理由でマイナスにするのは、私としてはよく分からないです。
5.1chは監督のこだわりであり、ウテナの世界をより完全に近い形で表現する為の手段だったのだと思います。
今ある技術を用いて、ベストな状態で視聴者に見せたいという、製作側の熱意の表れと受け取ってはどうでしょうか?監督のブログを拝見するとそんな風に感じます。
私もさすがにホームシアターは持っていませんが、
5.1ch対応のヘッドフォンを用意して、そちらを利用してみました。
TVの音とはハッキリ言って別物です。素晴しい臨場感。特に決闘シーンは圧倒的に放映当時のものより良いと感じました。
購入される(された)方は、ぜひ5.1chで視聴することをオススメします。
とは言うものの、音源が2.1chだとセリフが埋もれてしまうのも事実です。(TVのみの視聴で比較してみました)
最近のTVの機種によってはメニューから、音声のバランス(高音を大きく聞こえるようにするとか、低音を大きくするとか)が変えられる物もありますので、自分の好みのバランスに変えると、聞き取りやすくなりますよ。
最後に、DVDが2枚重なって入ってるのは、確かに取り出しにくいです。ただ、これもバラの花弁がモチーフになってるからなんだろうなぁと思うと、ウテナらしいデザインなので、まぁいいか、と思っちゃうのですが・・・。
少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録【劇場版】 [DVD]
TVシリーズで人気を博した作品の劇場版だが、TV版とは全く別物だった。TVの続編を期待していた方(私もそうだったが…)はそれを踏まえた上で見た方がいいと思う。
尤も、TVはあれで完結していると思うので、変に続編になってしまうより良かったと個人的には思う。
画面の美しさ、人物は勿論、特に建物、風景等の描写はTV同様正に絶品。学園が全く別世界のように確立した空間を現しているのもやっぱり絶妙。ただ、TVでの演出のシュールさは少し物足りない気も…(苦笑)
面白いのは、TVとの対比。控えめに敬語で通してたアンシーがガラっと積極的に、むしろウテナをリード?している。
そしてTVでは革命を起こしていたのがウテナだった。
劇場版でも革命(劇場では学園の外へ)を促すのはウテナだが、実際に行動を起こすのはアンシーなのだ。(そうせざるを得ないと言うか)
TVでは王子=ウテナが最終的に対決していたのが、
劇場では王子=アンシーなのだ。(最後のゴールイン直前の会話がそうだと思う…個人的に)
私はこの劇場版も含めてこそ、「ウテナ」の世界だと考える。
女の子でも誰かを助けられる、(男性に)庇護されるだけの存在ではないと示唆したのがTV版。
そして劇場版では一歩進んで、「同性同士でも一方が庇護するだけではない。時には助け、助けられ、とどっちの存在にもなる。」と主張しているように思えるのだ。
要は、「依存」ではなく、(ある意味理想の)「対等」な関係を築けると。
…そう思うのは考えすぎだろうか…(苦笑)
とりあえず、TVと別物と割り切って見れる方にはお薦め間違いなし。