Elements: Best of [DVD] [Import]
マイクのPVやライブ映像については海賊盤を持っていたのでほとんどの映像は把握していたつもりだったが、こんな私でも初見の映像が結構入っていて楽しめた。セールスポイントはチューブラーベルズのスタジオライブで、幻惑的なスライドを背景にしながら淡々と原曲を忠実に再現している。PVでは、「クライムオブパッション」「マジックタッチ」「アースムービング」「イノセンス」あたりが出来が良い。
70年代の音楽性を考えると、あのギタリストにとっていじめのような不遇な80年代をよく生き抜いてきたと思う。ギターに固執せず、フェアライトシンセサイザー等の最新機器を積極的に導入しながらポップな楽曲の制作方法を習得したことが成功につながったと思う。85年ごろの年来がまた30歳ごろという若さもプラスに作用したと思う。
ライヴ・アット・モントルー 1981 [DVD]
82年5月の渋谷公会堂でのJust One Nightより10ヶ月前のライブです。
メンバーは渋谷公演よりもボーカル兼パーカッションの女性が足りないので、リック・フェンがかなり忙しく動いています。KBはTim Cross、DRMSがMike Fry、PercussionがMoris Pert一人だけ、BaseがRick Fenn、歌唄いがライリーというミニマム構成です。
渋谷公演よりもかなりぎこちないです。お坊ちゃまが目を固く閉じたまま勝手に音符を足したり削ったり、スピードを絶え間なく変えるのでKBもドラムスもベースも必死です。モリスだけはドンカマで叩きまくってます。面白い!
バンド形式での映像作品は他には無いはずですので、貴重な一本だと思います。
ウェンブリーはTBライブのために大人数ですし、TB3もビッグバンドですから。
当時のFive Miles Outのアルバム内側にはMike Oldfieldの後にBandと書き足していますし、渋谷でもMike Oldfield Bandとして紹介していましたから、少人数バンドが一番楽しかった人生一度きりの短い幸せな時期だったのでしょう。
国内盤が出てくれて大型HiFiで聞けるようになったのは嬉しいけど、海外盤より8分間短いのは何なんでしょう?測り方のせいかエンドクレジットのせいであれば良いのですが。
1. QE2 MEDLEY: TAURUS 1 / SHEBA / MIRAGE
2. PLATINUM PARTS 1-4
3. TUBULAR BELLS, PART TWO
4. MEDLEY: CONFLICT / OMMADAWN
5. TUBULAR BELLS, PART ONE
6. PUNKADIDDLE
呪文<デラックス・エディション>(紙ジャケット仕様)(DVD付)
まずは当たり前だが、タイトルに書いてある通り、さすがに日本盤には音飛びはありませんでした。
音楽の良さはいまさらいうこともないので割愛するが、当方はやはりパート2を熱狂的に好みます。
多少残念なところといえば、ギルティは呪文と同じ盤面にしない方が良いですなというところ(2枚
目に回した方が良い)。ことのほか気に入ったのはDVDのライブ。特に第1部の冒頭の女性の8部コ
ーラスは声好きにとってはゾクゾクします。ただし、区切りがパート2とパート3との間にあるものの、
1と2の間および3と4の間に無いのはちょっと解せない(各パートはメドレーではなく完全に終止)。
思っていた以上にアコースティック楽器ばっかりだったことは驚き(弦は生音)。
なぜ、ジャケットを変えてしまうのかはよくわからないが、DVD付きデラックス版では、2枚目CDと
DVDを旧盤のジャケットに収めており、前のジャケットが好きだった方にも配慮がなされております。
当方本盤4回目の購入ですが、最初の輸入盤(87年。なのに、Made in Japanの文字)はパート3の
冒頭が切られていたもの。2回目の日本盤(89年)はそのようなことはなかったものの、代わりにジ
ャケットの色が緑っぽくなっており減点。3回目のHDCD盤は音圧が目覚ましく向上(でも中古でめち
ゃ高)。
HDCD盤との比較では、
1.音圧はHDCD盤の方があり。
2.HDCD盤の方がSound of Wallという感じの録音で、ポータブルオーディオなどではこちらの方が迫
力があるが耳は疲れる。最新リマスター版は音にもう少し隙間があるようで、耳を研ぎ澄ませば、全
ての楽音が聞こえてくる感じ。音圧が高けりゃいいというもんではないという証拠
苦言をただ一つ申すと、紙ジャケを収めている透明袋がえらくきつく、のり面が何度となく紙ジャケ
と接触し、はがれないかと心配になりました。輸入盤が安いので、ほとんどの方は輸入盤にしてしま
うのではないかと思いますが、日本語解説は、日本人に書かせているのではなく、イギリス人の解説
を翻訳したものなので、詳しい情報も持っていないやつの駄話を読むよりは、精神衛生上良い。
おそらく、輸入盤もDVDについてはリージョンがフリーではないかと思われるので、あえて日本盤を買
わなければならないという必要性は少ないが、音飛び盤がいまだ市場に跋扈している可能性もないでは
ないので、安心料込みなら日本盤でしょうね。
Exposed [DVD] [Import]
初期三部作後、スランプだのノイローゼだの言われてリハビリ治療中・なんていわれるほど神経質で繊細と見られていたマイクの”明るいマイク”御披露目のライブ。「incantations」でも雰囲気が変わっていたのだけれど 当時驚かされたのはこのライブの方だ。明るいのりのりの演奏で、なんとディスコチューンとしてでてきた「GUILTY」などその最たる物だった。初期のライブ映像は「チューブラベルズ」のスタジオライブものは知っていたが、「Exposed]の映像が残っているとは驚きだった。しかも 音はCDより際立っていて(無論、微妙に音の位相が変だったりするが)、音の一音一音が良く聞こえるのが嬉しい。またマルチアングル仕様で[MAIN][SPLIT SCREEN][STAGEEDIT][WIDE SHOT]の4つの角度を楽しめるのも嬉しい。そして ライブ映像ならではの楽しみは、観客の反応が見られる事。「Incantation Pt4]時、観客にレスポンスを求めている時のマイクの初々しさ?や、「Intermission」に見られる紙飛行機の乱舞・・・微笑ましいったらありゃしない。マイクのファンで、特に当時「Exposed」のファンであった方は見て損はないと思う。
Amarok
平成2年の夏にリリースされたマイクの意欲作、チューブラーベル2としてリリースしてもその名に恥じない作品だと思うのだが、マイクはバージンレーベルからチューブラーベル2を出すことを頑なに拒否した。もし本作がチューブラーベル2としてリリースされればおそらく数倍の売り上げを記録したかもしれない。内容は60分を少し超えた曲が1曲だけで、ギターやコンピュータサウンド、歯磨きの音、足音、モーター音、ラストは英国のサッチャー首相に似た声のナレーションとオマドーンのようなエスニック調の展開でラストを迎える。1年前にリリースされた「アースムービン」があまりにもマイクらしくない作品だったので、本作を聞いて溜飲を下げたファンは僕だけではなかったはずだ。