Fifth Dimension
前作、前々作が全編打ち込みで個人的に好みではなかったのだが、今回は馴染み易い。1曲目の終わり方に違和感を感じるが、これが若さというものなのか?。音はかなり派手で音像もやや大きめだが巨大とまでは行かない。
フュージョンのようなインスト物は世間ではスーパーやデパートの天井から流れてくるBGMと同類だと誤解しているのだが、こういう人達の活躍で誤解を正して欲しいものだ。
Very Best of
60年代後半という時期に黒人の人気ボーカル・グループでありながら、ソウルというより、むしろソフト・ロックという位置であり続けた人たちは、ワタシは他に知らないのです。(元々はジャズ・ボーカルの方から出てきて、レイ・チャールズともツアーした経験を持つ人達が中心になったグループで、初期にはやっぱりモータウンに入る話もあったそうです)
それがどういう運命かいわゆる黒人音楽のレーベルではなく、あの "secret agent man" で有名なジョニー・リバースの所に所属することになり、ママス&パパスやアソシエイションのスタッフをバックに作品を出していくことになるのです。(それは一応、soul city という名前のレーベルではありましたが)
つまり、全盛期の白人ソフトロック界の中枢部に唐突に出現した黒人グループ、という印象なのです。更に、普通これだけの歌える黒人が5人集まれば、あの特有の「黒い」感覚が出ないはずはないのですが、何故か彼らには殆どそれがないのです。(これには、ジャズ・ボーカル出という素地も無視できないと思うのですが..)
そんなワン・アンド・オンリーの味わいの、素晴らしいソフトロック名曲群を便利に網羅できるベストがこれ。(ジャケが同じで2枚組CDもありますが)
ちなみに作曲陣には、jimmy webb、laura nyro という、後生に名を残す二人が頑張っています。
Age of Aquarius
20世紀を代表するロック、ポップスグループがひしめいていた
60年代後半において、二回もグラミー賞の最優秀レコード賞を
取るという偉業を成し遂げたグループ。
その二度目の受賞作がこのアルバムの1曲目に収録されている
Aquarius/Let The Sunshine Inだ。
アルバム全体の完成度もとんでもなく高い、5つ星の名盤。