
〔コミック版〕はだしのゲン 全10巻
学校の図書館で読める唯一の漫画だった、という方は多いのではないでしょうか。
かく言う私もそのくちです。
去年が戦後60周年だったのでふと思い出して読み返してみました。
徹底した残酷描写や、後半になるにつれて顕著になる左翼思想ばかりがクローズアップされてしまう
今作ですが、それをおしても「あ、読みたいな」と今思えた原因は、やはり単純に漫画として面白かったから、だと思います。
荒野のようになった広島を強く生き抜くゲンのたくましさ。
悲惨な描写から浮き出てくる生命の美しさ、尊さは他の漫画では味わえません。
何より中沢啓治先生の描く生き生きとしたキャラクターたちは、それだけで
ページをめくらせてしまう魅力に満ち溢れています。
驚いたのは、この作品を知っている人は多くても最後まで通読したことのある人が少ないこと。
色々とかまびすしい議論はさておき、単純に名作漫画を読みたい方、是非ご一読を。
夏の暑い日にクーラーもつけずに読むことをお勧めします。

はだしのゲン [DVD]
確かではありませんが私が小学生一、二年の頃くらいに親がビデオ録画していたこの映画を何度も見ていました。その頃は戦争に対しての知識等全然なかったので気持悪いという感覚しかありませんでした。ですが成長してから改めてこの映画を見ると、本当にこんなことがあったんだと考えさせられました。今そのテープはボロボロになっていて綺麗に映らないので近代のメディアであるDVDにしてくださってありがたいです。もし将来結婚して子供が生まれたら、見せ続けていきたい映画です。