商売繁盛を狙うという本に見えますが、商売をしている人にも、そうでない人にも役に立ちそうな心の持ち方を説いている本です。

算盤勘定や目先の利益等よりも商売人自身の心を磨くことが大切であるという考え方を、種々のエピソードを引用しつつ諄々と説明しています。著者の言わんとするところは良く伝わってきましたが、要するにほぼ全ての話が”心を磨け”というところに集約されており、途中からやや退屈さを感じたことと、（石田梅岩の話は別として）著者の説明中の説教臭さが気になりました。

漫画を挿入したり、大きめな文字を使ったり、著者自身の言葉と引用部分とを異なるフォント遣いにするなど、読みやすい工夫が随所に凝らされています。さくさくと読み進めることができるので、あっという間に読むことができると思います。

心が折れそうなときに読めば、今一度自分の生き方、心の持ち方を確認できて元気がでるのではないかと思います。