クレイジーケンバンド・ベスト 亀(初回限定)(DVD付)
一口に「CKBのお気に入りナンバー」といっても、思いつくまま挙げて行ったら、それはベストではなく《大全集》になってしまうことを思えば、ベスト盤の選曲とは大変な作業なのではないかと推察されたが、今回、ファンの声―人気投票やリクエスト―やスタッフの意見と剣さん自身のレコメンドとの間にほとんどズレがなかったとのことで、そのあたりは割とスムーズに進んだ様子である。
そうして届いた2枚のベストのうち1枚が、この“亀盤”というわけだ。
「GT」はアルバム・ミックス(ケイ・グラント氏のMC部分はカット)。「てんやわんやですよ」もアルバムver.で、「ガールフレンド」はシングルver.。「37℃」は通常版に三人衆のホーンを加えたレアなトラックで、市販のCDには初収録。
どの楽曲も原田光晴氏がリマスタリングを手がけることにより、2010年という「いま」を見事に呼吸している音に仕上がっている(特に「発光!深夜族」など、初期の楽曲のブラッシュアップぶりには、目を見張るものがある)。
おまけDVDには、2000年9月2日、青山CAY(カイ)で開催されたオールナイト・イベント『青山246深夜族の夜』―同名のCDは、ライヴ盤としても名盤である―のオープニング部分からの抜粋を収録(約31分+音声のみのシークレット・トラック1曲。画質がイイネ!)。6人は今よりちょっとだけ若く、スペシャル・ゲストである野坂昭如氏の姿も貴重。これぞヴィンテージの極み、究極のお宝映像といえよう。
CDのみの通常盤『クレイジーケンバンド・ベスト 亀』もあり。
なお、一部で収録希望の多かった『湯けむりスナイパー』主題歌「山の音」は、シングル『ガールフレンド』―ダウンロード販売あり―でどうぞ。
アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)
作品を手にするとき本から入ることが多いのですが、「火垂るの墓」にかんしては逆でした。以前何度かアニメーションで見たことがあるこの作品の文庫本をある人にすすめられ読み始めました。
映像から先に入ってしまうと、自分の(ある意味)無限にある想像の世界に蓋をされてしまう気がすることが多いのですが、この作品に関してはあまり違和感はありませんでした。映像としての作品にはその良さがあり、本にもそれ独自の良さがあったように感じます。文字を目で追うだけではなく思わず朗読してしまうような。そして、声に出して読んでみると更に引き込まれ、息苦しさ、重たい空気、ほっとする瞬間、笑顔から涙、それらを自然と感じられたように思います。
エロ事師たち (新潮文庫)
野坂昭如氏のこの記念すべき処女作。色事を色欲豊かな老若男女に売り歩く男たち、彼らはその仕事に矜持と情熱をささぐ。しかし、男達はしだいに悲しみや不能、裏切りが襲う。人間の悲しみ、愚かさを野坂氏が文学の革命といってもいいほどの型破りで破天荒でユーモラスな天賦に恵まれた才能を爆発させた大傑作です。
珍盤・名盤コレクション 河内のオッサンの唄
なんと言っても「わかばちどり」の『だめ』が入っていること。これだけで貴重品。あと、小沢昭一の『俺達おじさん達』、上手いし、美声だ。歌詞が短いからと、2度繰り返しは余計なサービスだが。野坂昭如の伝説的歌唱『黒の舟歌』、本人も照れてるだろうが聞いているほうも冷や汗もの。それに『有難や節』と『河内の・・』で十分お代のもとが取れる。それに反して、平野レミの『カモネギ音頭』は実に野蛮だ。吉岡オサムの作詞もひどいが、そもそも平野レミの声が野卑だ。60年代の風俗業をバカにしている。こんなもの入れるくらいなら『トルコ行進曲』を復活させれば良かった。
桜の樹の下で [DVD]
全作の別れぬ理由は南條玲子のヌードシーンしか見ていなかったが、この作品は文芸作品の色合いが強い・・桜がとても良く撮れています。全体的におとなしい雰囲気な映画ですがやはり七瀬なつみのヌードに目が行ってしまう若い頃は色々と試行錯誤して役者の道を歩くそんな感じに思います。