小説 僕の初恋をキミに捧ぐ (小学館文庫)
原作、映画、関連本、全部見ました。
正直、この一冊が一番美的センスがあるように思いました。
最初にこれを読んでいたら、この作品のことを好きになったかも知れません。
視点に一貫性があり、比較的キレイなシーンを選んで抜き取ってあり、テンポもよかったです。
とにかく、初めてイライラせずに読むことができ、一応のラストもあったので、ようやく納得できました。
小説 さくら前線 ~君だけの天使になる~
私かかねがねこの作者の作品については生きた愛を描いているとレビューしてきましたが、今回は死が大きなテーマである。
あまりにも狭いコミュニティで次々に起こるトラブルがあまりにも現実離れしているという意見もあるかもしれない。
しかし、それも、日常的な感情の動きも事件だと考えれば、さもあるかもしれない。
結局根底には登場人物の若さからは想像できない深い愛情がある。純粋であるが故におこるすれ違いや、進まない部分。
天使という立場で見える現実や逆にそれゆえのもどかしさがいっそう物語りに彩りを添えている。
ここには紛れもない生きた愛の証があるといえるのだろう。今回も名作です。
アロハ萌え (講談社文庫)
この数年来の“にわかハワイ好き”にも十分に楽しい!
とにかくハワイ好きの気持ちが素敵に素直に伝わる一冊。
文章は軽快で読みやすい。だからと言って決して乱れた日本語ではない。
作者はきちんと堅い文章で書く基礎が出来ている上で、あえて軽妙な語り口で書いていると感じるくらいに読みやすい。
(もっとも、ハワイの楽しさを文語体で書く訳にはいかないものね(笑))
読んでいるうちに「祭りは準備が一番楽しい」との格言を思い出したり、
私が何故輸入雑貨店の洗剤コーナーに必ず脚を止めるのか、理由がはっきり判った(笑)。
もしハワイが好きな故に、我ながら珍妙な行動をしてしまう人は、同士を得た思いで勇気付けられる一冊。
『日本でハワイらしさを探す』のは決して現実逃避ではなく、心のエネルギーを充電するため!
梅雨入り直前のカラリと晴れた日に、パソコンからハワイのラジオを流し、
トロピカルカクテルの缶チューハイを片手に和室の畳にゴロリと寝転がり、
開け放した窓から青い空を見上げて「ハワイだな〜」って言っちゃうのも素敵じゃないですか。(←私だ)
あー、ここまで書いて思い出した。『アームアンドハンマー社』のカーペットデオドライザーは、ハワイのコンドの香りがすると信じているので、ドンキ(旧ダイエー)でこの前、沢山買い込みました。
橋口さーん、ぜひ次回は買ってみてくださいね。……って、こんな所で作者に言っても伝わらないかなぁ〜