ヨーロッパの刺繍手帖
読みものであってパターンブックではありません(間違えるとかなり悲しいのでご注意。)
ヨーロッパの刺繍にまつわる歴史的な話が7篇。合間に、現代のお店や作家さんのお話が
挟まっている、という構成になっています。
巻末には『刺繍スポット街めぐり』なるものがついていて、刺繍の完成品や材料を
買うことのできるお店が紹介されています。
きちんと章立てられている最初から順に読んでいくための本、というより
ページ順に読んでいくと話題があちこちへ飛ぶ、雑談のような『興味の赴くままでたらめ』さを持つ
つくりになっています。(もちろん目次はついていますが)
本の構成や情報の密度、小さめの本のサイズからしても、雑学的な小話の集まりという印象を受ける本です。
値段のことも考え合わせて、評価は3。
刺繍についておしゃべりを楽しむような、軽い気持ちで読むに良い本かもしれません。
追記:歴史に関するお話は『大塚あや子』さんから伺ったものだそうです。
パターンブックを出していらっしゃる作家さんなので、この本で刺繍に惹かれた方は
探してみると良いかもしれません。
31km [DVD]
一言でいうと混迷です。とかく様々なホラー映画からネタを拝借して、ツギハギした
感じですね。いわゆる和製ホラーに近い形ですが、外人だとあんまこわくないんだよなー。
それに、やたら音だけでかい(いわゆるB級の正統系)。
ラストに向けて、どんどんつまらんくなってくが、最後のオチだけは中々考えたねって
感じだが、総じてつまらん作品なのは確かだ。もの好きな人はどうぞ。
遙かなるサン・ヴィセンテ
旧ポルトガル領ガボベルデはポルトガル音楽に影響されたポップスが数多くあります。その中でも大御所といえるのがこのセサリア・エボラおばさんです。
美しいメロディと走るようなギター、憂いを帯びながらも透明感のある彼女のボーカルが哀愁とロマンの世界に誘います。
いまや覇権を失って落ちぶれていくポルトガルの悲しみが、カナリヤ海流に浮かぶガボベルデの美しい空に溶け込んで行きます。