ラウンド・ミッドナイト [DVD]
舞台は50年代末のパリ。熱狂的なジャズファンであるフランス人グラフィック・デザイナーのフランシスは神と崇めるテナーサックス奏者デイル・ターナーの世話人を買って出る。しかしデイルは酒との縁が絶ち切れずフランシスをてこずらせ一緒に渡ったニューヨークではヤクの売人の影がちらつく。
フランシスはビブラフォン奏者のエースにそんなデイルのことを「何かあったの?」と問う。エースはこう答える。
「あいつか? 毎晩、創造するのは美を産むこと。その苦しみは、死ぬ苦しみなんだ。分かるか?」
この映画の凄いところは主演のデイル役デクスター・ゴードンや音楽監督も務めているハービー・ハンコックをはじめ登場するミュージシャンがみんな本物であることだ。そしてデイル・ターナーと同じように破滅型の人生を歩んだモダンジャズ・ピアノのパイオニアであるバド・パウエルとサックスの巨人レスター・ヤングにこの映画は捧げられている。
この映画は絶対に1人で観てほしい。なぜ1人なのかって? ラストまで観ればわかります。
サラ・ヴォーンwithハービー・ハンコック&フレンズ [DVD]
とにかく良かった。
Send in the clownsが入っていました。
サラの歌うこの曲は最高!!
映像を見られるなんて、感動です。
86年、サラの晩年のものですが、録音状態も良く、本当に買って正解。
高くてもいいから、もっとたくさん入っていたらいいのにと思いました。
Imagine Project
ハンコックは70歳の齢を数えてもなお音のスコープが広いのだと思います。自身の演奏はほとんどアコースティックピアノのみですがコラボするミュージシャンの配置が絶妙です。原曲の核心部分は大切にしながらハンコック独自の音世界による新たな味わいを見事に展開してくれています。このアルバムに商業主義を感じてしまう方もいるかとは思いますが、肯定的に聞けば実に魅力的です。彼のカバーを聞いて、改めて原曲を聴き直したいと思う演奏が実に多いのです。1曲目のイマジンと2曲目のドント・ギブ・アップで特にそれを感じました。70歳を超えても、あくまでファンの方を向いて作った彼のライフワークのひとつと考えてリラックスして楽しみたい作品です。
Headhunters
一曲目、地を這う様なぶっとい単音シンベで始まるわけですが、
それに地道にちょっとずつ ネットリと音を重ねて行く1曲目前半のミニマリズムは鳥肌物です。
そして後で入ってくるソロパーツがとてつもなく圧巻で、本当に別の世界に誘ってくれます。
気持ち良くてカッコイイ。
全曲かなりのクオリティです。
間違いなくカッコイイので聞いた事のない方は是非お試し下さい。
逆に聞かないと本当に損をします。
本当ですw
Maiden Voyage
新主流派またはハンコックの代表作として有名なアルバムです。このアルバムにケチをつける人はいないでしょう。初心者にも安心して薦められるアルバムです。
特に1曲目のタイトル曲'Maiden Voyage'は名曲としても有名です。この曲が嫌いな人はいないでしょう。これについては、いろいろな角度からほとんど語りつくされた観がありますが、あまり知られていない逸話があります。実はこの曲はもともと髭剃りのコマーシャルのために作られたものです。それを元にアルバム用に書き下ろしたのが、かの有名な'Maiden Voyage'なのです。ハンコックってこの頃から何気にコマーシャルだったんですね。